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ファッションとエンターテインメントについてふわふわ語る

タイBLドラマ「SOTUS/ソータス」シリーズ、様々な人間性の描き方

タイBLドラマの金字塔としておなじみの「SOTUS/ソータス」。文字通り金字塔すぎて、一度ハマると抜け出せません。金字塔の意味調べたら「ピラミッド、不滅の業績」って出てきて「まじでそれだわ」ってなった……。ピラミッド、不滅の業績……。

私は「2gether」きっかけでBLを中心にタイドラマを見始め、「金字塔って言われてるしとりあえずSOTUS見とこ〜☆配信されてるし〜☆」みたいな軽やかな気持ちで見始めたものの、なんかその当初の気持ちの軽さの反動(?)なのか、今は自分の気持ちの重みでSOTUS沼に沈んでいく一方です。見れば見るほど良いんだよな、何周見ても良いし何周見ても発見がある。すごい。あと主役キャストのKrist &Singtoのことがめちゃめちゃ大好きになってしまいました。

「SOTUS/ソータス」好きすぎていつかドラマの感想をまとめたいと思ってたので以下、粛々とまとめます。

ちなみに、タイ沼の皆さん、布教シートとかプレゼンテーションがとても素晴らしくて素敵で……!まだ「SOTUS/ソータス」を見ていない方はTwitterにたくさん投稿されている布教シートをご覧になった方が興味が湧くと思います。レッツゴータイ沼。

以下、ネタバレします!!!!!

「SOTUS/ソータス」とは

www.youtube.com

「SOTUS/ソータス」は、超かいつまんで言うとSSU大学工学部新入生のコングポップ(演:Singto)が、新入生指導オリエンテーションを仕切るヘッドワーガー(リーダー)のアーティット先輩(演:Krist)と紆余曲折を経て恋愛関係になる物語。「SOTUS/ソータス」ではアーティット先輩が3年生、コングポップが1年生の、2人が恋人になるまでの物語が描かれ、続編の「SOTUS S/ソータス エス」では晴れて恋人同士となった2人の関係性の変化が描かれます。アーティット先輩は社会人に、コングポップは3年生に進級しヘッドワーガーに就任。お互いの生活スタイルが変化した中で、どうやって関係性を続けていくかにフォーカスされています。「Our Skyy/アワ・スカイ」で描かれるのはさらにその後、コングポップが留学に行くまでのお話。

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cr.GMMTV Official Trailer SOTUS The Series พี่ว้ากตัวร้ายกับนายปีหนึ่ง

コングポップ(Singto プラチャヤー・レァーンロード):
物語の主人公。SSU大学工学部の1年生(「SOTUS/ソータス」1期時点)。課題や授業など真面目にこなす優等生で周りにも気を配れるみんなからの人気者だが、先輩に対しても言いたいことははっきりと言う性格のため、上級生から目を付けられる。特に工学部の新入生全員の目の前でアーティット先輩に言い放った「先輩を僕の妻にします」が後々みんなからネタにされるほどの名言。学生ID番号が「0062」のため最初のうちは上級生から「0062」って呼ばれがち。アーティット先輩のことが好き。

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cr.GMMTV Official Trailer SOTUS The Series พี่ว้ากตัวร้ายกับนายปีหนึ่ง

アーティット(Krist ピーラワット・シェーンポーティラット):
もう1人の主人公。SSU大学工学部3年生(「SOTUS/ソータス」1期時点)で、SOTUS制度のもとリーダー“ヘッドワーガー”として後輩の指揮をとる。後輩への指導が一際厳しく、なおかつ短気で後輩から恐れられている存在。が、物怖じせず向かってくるコングポップには面食らいがち。「なんだあいつ」と思いつつ、「試験はここが良く出る」などさりげなく優しいアドバイスを残したり、帰りがけにオレンジを手渡してくれたりとなんとなくコングポップを気にかけている。ピンクミルクが好きで習慣的に飲んでいる。実は不器用な性格で、コングポップとの関係性に思い悩む場面も。学生ID番号は「0206」、ニックネームは「アイウン」(かわいい)。

「SOTUS」制度

「SOTUS」において物語の鍵を握るのは、“Seniority(敬意)”、“Order(秩序)”、“Tradition(伝統)”、“Unity(団結)”、“Spirit(精神)”を意味する「SOTUS」制度。そしてそれを軸に行われる新入生指導オリエンテーション「ラップ・ノーン」。「SOTUS」システムを経て、コングポップたち新入生が工学部の象徴であるギアを得るために奔走する中で巻き起こる紆余曲折の数々がドラマを生み出していきます。

先輩からの厳しい指導やしごきを受けつつ、仲間と打ち解け連携し、在籍する学科に対して誇りを持つようになる。そんな意図のもと数ヶ月単位で執り行われる新入生オリエンテーションでは、先輩たちから難しい課題を言い渡されたり、誰かがミスをした時に連帯責任としてスクワットをみんなでしなければならなかったりと、先輩→後輩へのいわゆる“体育会系”な指導が行われます。

その中でコングポップは「これはおかしい」「理不尽だ」と思った時は自分の意見をそのままにアーティット先輩に表明し、仲間と助けあいながらも先輩たちの課題を乗り越えようと奮闘。先輩たちからは「コングポップは反抗的だ」と一目置かれるようになる。

アーティット先輩から厳しく、というかきつい仕打ちを受ける一方で、コングポップはアーティット先輩に対してなぜか割と序盤から好意を示していて、先輩後輩として一緒に過ごしていくうちに恋愛感情を募らせていきます(なぜコングポップがアーティット先輩を意識し始めたかはラストの方のエピソードで描かれている)。

自分に対して好意をちょいちょい、かなりの頻度で伝えてくるコングポップに対して、後輩指導の場ではめっちゃ厳しいのに恋愛には不器用なアーティット先輩がどう反応していくのか、というところが「SOTUS/ソータス」の大きな見所。コングポップのド真面目かつ大胆ド直球な「先輩かわいい」「多分……、先輩は僕のことが好き」発言などに度肝を抜かれつつ、アーティット先輩の「はあ?」って時の表情を見てください、しごきの時とは打って変わって超絶かわいいので……星が飛んでる……。実質どう考えてもデートなのにコングポップが「デートのお誘いですか?」って聞いたら「違えし」って返すアーティット先輩……!ありがとう……!

そしてもはや伝説的な場面と言ってもいい「先輩を僕の妻にします」は何度見ても「え?!どゆこと?!」って言えるので定期的に見返してます。「どゆこと?!」って言いたいから見てる節もある……。本当にどういうことや……。しかもコングポップ、友達から「なんで先輩にあんなこと言ったんだよ?」って言われた時に「先輩の方から仕掛けてきたんだから仕方ないだろ」的なことを言っていてさらに「???」と思った。

多面的な人間性、エゴを描く

恋愛模様も語れることがたくさんありすぎるのですが、私が「SOTUS/ソータス」シリーズで特に好きなところは人間のエゴとか“業”がきちんと描かれていて、それぞれのキャラクターの様々な人間性を映し出しているところです。もちろんコングポップ&アーティット先輩のときめく恋愛模様も好きだけど、様々な業の深さが割と誠実に描かれているからこそ物語に没入することができる。特に1期目では「SOTUS」という指標を軸にして、人々がどう行動していくのか?みたいなところに面白さがあると思う。

例えば、「SOTUS/ソータス」 EP.1におけるアーティット先輩の振る舞いって正直めちゃめちゃモラハラで。初見時には「……アーティット先輩かなりのモラハラ男では?ここからロマンス生まれる??このモラハラのしんどさ後々回復できる??」と思いました。

例えばコングポップに対して、「みんなの前で僕は男が好きですって大声で言え」って指示したり、女子学生のプレーパイリンに対しては「大きい声で私はアーティット先輩が好きですって言って」って指示して電話番号まで聞き出したり。まじでここだけ見るとフォローのしようがないただの嫌な先輩です(ちなみにアーティット先輩この回以上に嫌なやつにはならないです……。各種雑誌やメディアに書いてある通り、ここは薄目で見るとか、なんらかの方法で切り抜けて、としか言えない……)。

でも、アーティット先輩は後のエピソードでこの時を振り返って「初日はやりすぎた」と反省を見せ、別のEPで同様に厳しくしすぎて何人もの離脱者を出してしまったプレーム先輩に対しても「やりすぎだ」と牽制しています。ワーガーでのミーティングでは後輩がついてこないことに対して焦りを感じる上級生の描写もある。

これらのシーンは指導学年である3年生なりのトライアンドエラーがうかがえる場面で、先輩も絶対的存在ではなく失敗をぶっこいているし、先輩には先輩なりの、後輩を牽引していかなければならないというプレッシャーがある、ということがわかる。また、4年生から3年生の指導に対するチェックが入り、不適切だとしてヘッドワーガーであるアーティット先輩が罰則を受ける場面も出てきます。

少し話がそれますが、アーティット先輩が上級生からの罰として雨の中を走る場面、やっぱり体育会系というか脈々と続く上下関係に基づいた体制が組み敷かれていて、どこにも逃げ場がなくて、仲間との連携という意味では良いシーンではある一方で、なんだかなあと思ってしまった。あと精神的にもそうだけど、罰が身体的にかなり過酷なのでその危険性については上級生の間ではどのようにシェアされているのだろう、というのが気になった。

ただ、別のEPでアーティット先輩からランニング54周を命じられたコングポップが、救護班の先輩から「そんなに走らないで良い、実際にやったら死んじゃう」って言われて途中でストップする場面もあり、厳しくする「ワーガーチーム」と、サポートに回る「救護班」で連携をとることで、ある程度バランスを取るというか、アクシデントが起こらないようにしていたのは見て取れた。

アーティット先輩が後々語っている通り、アーティット先輩は自身では全くリーダーをやりたくなかったし負担が大きすぎると自覚していたけど、自分を指導してくれたタム先輩の後押しもあってヘッドワーガーに就任することになり、不器用な彼なりに気を張って頑張って自分なりの厳しいヘッドワーガー像を作り上げたんだと思う。

「ラップ・ノーン」が終わる継承式の時、つまりコングポップたちにギアを渡し、ヘッドワーガーとしての役目を終えた直後のアーティット先輩の話し方を見ると、それまでとは違う柔らかい感じの話し方に変わっていて、「全然喋り方が違うな?!」とわかる。ヘッドワーガーとしての肩の荷が降りた瞬間の、ややふにゃっとした喋り方が印象的だった。

また、「SOTUS/ソータス」1期最終話の、部屋でコングポップと喋っている時のアーティット先輩は恋人モードだからなのかより一層さらにふにゃ〜って感じで喋っていて「ぜんっぜん喋り方ちゃうやんけ?!?!」と画面の前でツッコミを入れてしまった……。そのままでいいよ先輩……、ときめいたよ……。まあ、1年生の時のアーティットくんもふんわりほんわかしてたもんね……(「SOTUS/ソータス」EP.15参照)。本当は優しい子なのにね……頑張ったね……。

話が逸れましたが「人の前に立って統制する」ってある種ハイな状態に自分を持っていかないと難しい部分があると思うので、普段はそこまで凶暴な人じゃないアーティット先輩でもヘッドワーガーの時は行き過ぎがちになってしまう、というところになんか人間っぽさを感じました。モラハラは肯定できないし全くもってやり方を間違えてるしごきの描写も登場しますが、1つ1つを見ていくとただイキってただけではなくて、先輩としての理由があってやってるんだ、というのも読み取れる。

でも唯一EP.8のビーチのシーンは謎だったな……。なんで女子学生は先輩の歌を聞いて男子学生は海に入れっていう指示だったの?男女を分けて指示する意味がよくわからなかった。エムが「こんなの男女差別だ」って言ってたけど、ここに関しては意味があっての指示ではなくて大学生の悪ノリみたいな感じだったのかな。ちなみに私は先輩の歌聞いてるより海入ってた方が楽しそうでは?と思ってしまったんだけど……。

でもアーティット先輩、コングポップが1人で海に入ろうとして溺れているように見えた時にもすぐ駆けつけたし、違う場面でも練習で体調が悪くなった女の子にすぐに気がついたし、本当はすごいみんなのことを気にかけて見ている。短気なキャラクターではあるけれど、同時に繊細なんだよね、アーティット先輩。

めちゃめちゃ長々と書いてしまったんですが、アーティット先輩1人をとって見ても人間って多面的な存在で、しかも「怒りっぽいけど実はいい奴」的な描き方ではなくて、モラハラっぽいことをする人、気遣いをする人、恋愛に不器用で繊細な人、その全てがアーティット先輩っていう1人の人間であるっていう見せ方が良いと思うポイントです。見ているうちに「実はいい人なんだ」って視聴者は気付くけれど、そこを強調した描き方ではないというか。業の深さにも向き合って、愚かな部分は愚かだ、という描き方になっていると思う。

 

一方、コングポップは完璧な優等生なのか?と言われると、優等生ではあるけど完璧ではない。なんていうかコングちゃんは結構ずるいところがあると思っていて、第一あんなに周りに配慮できる子なのにメイからコングに向けた気持ちに気付かなかったわけがなくないですか?私の心が歪んでるだけかもしれないですが……。実際に告白されたら誠実にきっぱり断るけど、言われるまでは特には期待させちゃうかもみたいなことは考えずに「普通に」優しく接する感じが、まあ当たり前っちゃ当たり前なんだけどメイからしたら思わせぶりだよなあと思った。

あと、みんなでビーチに行った時(EP.8)、本当は先輩から禁酒って言われていたのにオークとかメイ、マプランたちに乗せられてなんだかんだ部屋でお酒飲んじゃうコングポップがめちゃめちゃ好きです。そりゃ飲むよな。私がコングでも飲む。そして案の定アーティット先輩から怒られてるコングポップ、自ら撒いた種すぎてまじでいい(それよりあの時なんでアーティット先輩コングの部屋に来たの?っていうのも気になるけど……)。あと、アーティット先輩と気まずくなってる時に友達への態度がまじでぞんざいなところもめちゃめちゃ好きです。あの虚無ってる感じの表情がすごい良い……。エムに対してめっちゃ不機嫌な態度取ってるのに喧嘩にならないエムとコングポップの関係性もまたいいな、と思います。

コングちゃんのエゴな部分はどちらかというと続編である「SOTUS S/ソータス エス」の方がより顕著で、先輩に言わずに隣の部屋に引っ越して来ちゃったところは「一言言えばよかったよね…?」という感じだし、インターン先を先輩が勤めてる会社に決めちゃうのも「一言言えばよかったよね…?」だし、自分のお父さんが先輩の会社の取引先の社長で、でなおかつ先輩がピンチの時にこっそり根回ししたのも「一言言えばよかったよね…?話す時間ないならLINEしとくべきだったよね…?」という感じで、コングポップやることなすこと先輩への愛に満ち溢れてはいるけど、ちょいちょい必要な言葉が足りないよね?!先輩も不満があると自分の中で悶々としちゃうタイプだし、愛の言葉も大事だけど業務連絡大事よ?!

また、ささやかな場面だと、エムとメイが晴れて恋人同士になった後、エム・メイ・コングで食事をしている際にイチャつきだしたエム&メイをコングが冷ややかな眼差しで見つめるところはさすがに「あんたね!!!自分を棚に上げて!!!」と言いたくなりました。あと、コングが実家に帰った時にお母さんから「帰ってくるの遅かったけど、彼女とどこかに行ってたんじゃないの?」と聞かれて「俺には母さんだけだよ☆」っていうところとか……(実際はアーティット先輩もいる食事会に行ってた)。思いっきり嘘じゃん……。

あと、後々大きなトラブルへと発展することとなる「SOTUS S/ソータス エス」EP.9の海辺キスですが、「社員旅行だけどどうせ誰も見てないしいっか☆」的な感じがいいです。コングかわいい。雰囲気に身を委ねるアーティット先輩もかわいい。見られてたけどな(なおかつ拡散されたけどな……)。

コングポップは堂々としていて自分の選択や行動に迷いがないし裏表もないし、みんなから自然に慕われるのがわかる。かっこいいし。でも、行動が突飛だったり言葉足らずだったりするところもあって、それが結構後々のトラブルを招きがちでもある。今思い出したけど「SOTUS/ソータス」EP.14でアーティット先輩と買い物してる時に、コングが「僕は子供を持つなら息子がいいな」って言い出した時はかなりびっくりした。「付き合い出してから間もない時期にするにはセンシティブな話題では……?」と思ってたらアーティット先輩のテンションがガタ落ちしていて、この時のコングポップは先輩と出かけられたのが嬉しくて無邪気になってたのかな…と思った。コングは基本的に気遣いができる子だけど、こう言った形でちょっと無邪気さが出てくることがある。

そして、アーティット先輩&コングポップ以外のキャラクターにも見所がたくさんある。例えば自分が無理をお願いしている立場なのに、取引先企業の人に対して横柄な態度をとってしまうトッドさんとか、堂々と不正をはたらくジョン先輩、軽い気持ちでその不正に加担しちゃうソム・オー、デーの警戒心を解こうとして少し干渉しがちになっちゃうティウなど、登場人物それぞれの行動や性格にレイヤーを持たせている。そこが見ていて面白いし、それぞれの人生に思いを馳せたくなる。

「SOTUS S/ソータス エス」でコングポップに振られてしまったカオファーンはもしかしたら3年生になったら後輩指導の中心的存在になっているかもしれないし、プレーパイリンと恋人のストーリーも気になる。オークはどんな大人になるんだろう、アース先輩は休日何をしてるんだろう。ノット先輩はめちゃめちゃ幸せな家庭を築いていそう、とか、それぞれのキャラクターの人生がちゃんと存在しているのが良いです。

「SOTUS」「SOTUS S」はYouTubeで全話視聴できる

 

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最後に、これはものすごく大事なことですが、「SOTUS/ソータス」「SOTUS S/ソータス エス」シリーズ通してYouTubeで視聴できる!!しかも日本語字幕つきで!!

以前まで「Our Skyy」はジオブロされてたけど、なぜか今は「Our Skyy」も英語字幕ですがYouTube視聴できる。広告なしで見たい、1エピソード通しで見たい場合は、「SOTUS/ソータス」はアマプラなど色々な動画サービス、「SOTUS S/ソータス エス」はテラサで見れる。

見たい時にすぐ見れる優しさすごくないですか……金字塔だからなの……?みんな気軽に見てねってことなの??ありがたい……。 おかげで何周も何周も見ています。ありがとう……不滅の金字塔……。

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舞台「優秀病棟 素通り科」感想 “とはいえ、この世界で生きる”

ふぉ〜ゆ〜の福田悠太くん主演舞台「優秀病棟 素通り科」そして辰巳雄大くん主演舞台「ぼくの名前はズッキーニ」。遅ればせながら、両公演とも無事完走おめでとうございます!!

どちらも時間が経ってから反芻したくなる舞台だった。まずは「優秀病棟 素通り科」から、忘れないうちに感想を書いておく。ズッキーニはまた後日書きます……。

忘れないうちに、とは言っても「優秀病棟 素通り科」は1月に上演されたのでもう2ヶ月経っている。もっと鮮烈な時に記憶を書き留めておくべきだったのだけど、なんだろうね。時が経つのが早い。特に2月はあっという間に過ぎていった。

山田ジャパン主催「優秀病棟 素通り科」は配信で観たのですが、正直言ってオンラインで観ていてあんなに没入できると思わなかった。画面に文字通り目が釘付けになるような舞台で、少し劇場に行かなかったことを後悔したりもした。ただ、その時の「行く/行かない」の判断に正解があるものでもないので、配信で観られてラッキーだったなと思うことにした。

「優秀病棟 素通り科」は、“とはいえ、ここで、この世界で生きていく”ということの実感を思い起こさせるような舞台だった。「何があっても生きていこうね!!エネルギー!!」みたいな感じではなく、“とはいえ、生きていく”。

理由がないけど生きるし、各々しんどい境遇にいるけど生きる。たった一晩の対話から、現在進行形で生きている私たちに生きる実感を与える舞台だったと思う。暑苦しくないのに胸が熱くなった。

 

「優秀病棟 素通り科」はふぉ〜ゆ〜の福ちゃん演じる「飯塚哲人さん」が飛び降りでこの世を去ろうと試みるも、偶然居合わせた、いとうあさこさん演じる「喜久枝さん」が飯塚さんをキャッチすることで偶然にも命を助けるところから物語が始まります。

まず冒頭からして「飯塚さん」対「喜久枝さん」の対比の構造になっていて、上手から飯塚さん、下手から喜久枝さんが登場する。2人は全く別のことで頭がいっぱいで、飯塚さんは「(この世を去るという選択が)自分にとって得策だ」とどこか晴れやかな表情で話す一方、喜久枝さんは「失業保険給付金が入らないと困る、家賃だって払わないといけないし」と誰かに電話をかけている。

私はこの「給付金」という言葉を聞いた瞬間にグッと現実感が増したというか、一気に舞台の中に引き込まれたような気がしていて。ちょっと話が逸れるけど、ふとポン・ジュノ監督が『パラサイト 半地下の家族』のインタビューで、冒頭の場面の「Wi-Fiを探す」という共通の行動を通じて、海外の観客も含め心がオープンになるって言ってたのを思い出した。リアルとリンクする共通項があって、物語との親近感が一気に増す。

ストーリーに話を戻すと、開放感とともにこの世を去ろうとする人と、閉塞感の中でも「生きることや生活」に向かって一所懸命になる人。この極めて対照的な2人のちぐはぐな対比が対話を生み出し、「なぜ飯塚さんはこの世を去ろうと思ったのか?」という2人の会話を通じてその対比がどんどん浮き彫りになっていく。生きることに邁進している喜久枝さんは飯塚さんの行動の理由が理解できないし、飯塚さんも飯塚さんで「死」を選ぼうとした理由が自分でもよくわからない、と喜久枝さんに語りつつ、今までの生活を振り返る。

職場の同僚や取引先からは信頼され、妻とも仲良く暮らしている「飯塚さん」と、夫が鬱を患い失業を余儀なくされ、娘を大学に行かせてやれず、夫の勤め先とパワハラ認定の可否について揉めている「喜久枝さん」。2人の境遇を表面的に比較すると、飯塚さんの方がより幸せに見える。実際に、飯塚さん&喜久枝さんがバーでそれぞれの境遇を話す場面では、「なんか…喜久枝さんの方が不幸じゃない?」的な雰囲気が流れ始める。それに対して喜久枝さんは「そうかな〜?」と首を傾げる。

外から境遇を見ただけでは、そこに置かれている人がどういう気持ちなのか、どういうことを考えながら過ごしていたのかまでは当然わからない。そして、その人自身だって、自分が実はどういう気持ちだったのかを理解しないまま生活が流れていくことだってある。

私はぱっと見幸せそうな飯塚さんの職場や家庭の場面を見た時に、「確かに周りからとても愛されていて、生命を脅かすような外的な困難はなさそうに見えるけど、でも飯塚さんって自我はどこにあるんだろう」と思った。

というのは、ふんぞり返っている上司に腹を立てる部下の間に入って場を丸く収めたり、極度にイライラしている妻の機嫌をとったりしている時の飯塚さんはとても優しくて気が利く人なんだけど、どこかこう他人事っぽい対応というか、飯塚さん自身、つまり“自分”を一回物事の枠組みの外に置いているような感じがあって。行動の理由が「自分がこうしたいから」よりも「他の人がこうしたがってるから」に見える。

で、喜久枝さんは「家族の幸せが自分の幸せ」だと言いながら、パワハラ企業と夫の間に立ってやりとりをしたり、ヒステリックな娘と病んでしまった夫、崩壊しつつある家庭の中での潤滑油になろうと奮闘したりしている。“仲介役”だという点では飯塚さんと立場が似ているし、状況はより不幸せに見えるんだけど、決定的に違うのは喜久枝さんの行動のモチベーションは「自分がこうしたいから」だということ。自分が家族を愛しているから、家族の幸せを願っているから、自分が行動している。喜久枝さんには自我がある。

これは私の主観的な見方ですが、飯塚さんは自分の行動に理由を見出さない、見出せないから、自分のことが見えなくなったのかなあと。「自分がいない世界」の方が飯塚さんにとってしっくりきたから、飯塚さんはこの世を去ることを“得策”だと感じたのではないか。ただ、飯塚さんが自分の中で「死を“得策”」だと結論づけたことに対して、喜久枝さんはラストではっきりそれを否定する。自分自身の中で推し量れることには限界がある、自分の中ではそう結論づけたかもしれないけれど、他の人や視点から見れば決してその答えが正しいわけではない、と。

私これ最初聞いた時に、「でもそれって飯塚さんの自分の人生の選択なのに、結局は他の人の視点を取り入れろってことなのか?」という気がして喜久枝さんの主張に違和感があったんだけど、もう少し噛み砕いて考えてみると、「周りの人との関係性の中に自分を取り戻してみてよ」ってことだったのかな。それなら理解できる。

また、印象的な飯塚さんの発言として「理由がないことが一番怖い」みたいなセリフがあるけど、まさに飯塚さんは自分自身が自分自身でいることの理由がなかった、一番怖い状況にいたのではないか。だから、飯塚さん自身の人生を振り返る喜久枝さんとの対話は、飯塚さんの輪郭とか、存在、自分自身のことをなぞって確認していくプロセスだったのかなあと思います。死の理由を探すために2人は対話を重ねていったわけだけども、結果的に飯塚さんの生きる理由を探るプロセスになっていった感じがする。

だから、喜久枝さんの「探すわよ〜!!」号令で始まるクライマックスの舞台の大転換の場面(CUTTの「Domino」が流れるところ)での、飯塚さんの記憶総ざらいがあって、今までの飯塚さん自身と飯塚さんが向き合うことができたからこそ「これからの人生を考えてみる、見積もりを出してみる」って言う結論に辿り着けたのではないかなと思いました。

でも自分自身の記憶を掘り起こして1つ1つ向き合って、なおかつ他人にそれを開示するのって容易なことではなくて、すごいしんどい作業だと個人的に思うので、あの大転換の場面はマジで泣きました。なんかすごくしんどい気持ちになっちゃった。飯塚さん、よく頑張ったね。

 


CUTT - Domino YJ ver. (Lyrics Video)

個人的には、「理由なく何かの行動や選択をする」ということは結構普通にあることで、それがどうでもいいような行動でも、重大な選択でも、理由がないことはあるだろうな、というのを改めて感じた。同時に、「ないと思っていた理由は本当にないの?」っていう問いかけというか、「ないこと」に向き合うこと、そこから思ってもみなかった結果が生まれる可能性もあるだろうな、ということも感じた。

いち観客の願望としては喜久枝さんと飯塚さんはあの後たまに連絡を取る飲み友達になっていてほしいし、飲みながらお互いの生活の愚痴などを言っていてほしい。飯塚さんは生きることに向き合えたしポジティブな結論を導き出せたけれど、その一方で喜久枝さんが向き合っている現実の生活は厳しいもので、厳しい中でも生きていく、その束の間の休息であったり、癒しのようなやりとりが2人の間で為されていてほしいなと思う。

 

扱っている題材そのものはシリアスなものですが、テンポよく進む演出とコミカルなツッコミが至る所に散りばめられていてめっちゃ笑いました。特に、飯塚さん行きつけのバーでのやりとりが面白かった。喜久枝さんの夫にパワハラをしていた上司の絶対的に半沢直樹に影響を受けている台詞回しとか、子供の頃のキャッキャした回想シーンは爆笑しながら見てました。

そして、居酒屋とかバーとかに行きたくなった……!!1杯目の生ビールが来て「で、どうなの」って本題に入る感じとか、お話の上手なバーテンダーさんがいるバーでゆったり飲む感じとかを見ていて「いいな〜〜〜、飲みに行きたいな〜〜〜」となった。飯塚さん行きつけのバーの、バーテンダーさん2人のゆるゆるな空気感が好きだった。

あと、カーテンコールでの福ちゃん&いとうあさこさんはじめ、キャストの皆さんの演じ切った感じ、清々しい表情も印象に残ってる。オンラインとはいえ2021年の舞台初めが「優秀病棟 素通り科」で良かった。とても素敵な舞台でした。

デコトレカをジャニショの写真で作りたい、デコジャニショ

「デコトレカ」という概念があることすらつい最近まで知らなかったのですが、ふとTwitterK-POPのアイドルのトレカをデコっている方のツイートが流れてきたのを見て、即座に「私も作りたい」と思いました。

推しを彩るキラキラシール、ラインストーン、リボン……めっちゃかわいい。セボンスター的童心を蘇らせてくれる。推しの写真を愛でるのに眺める以外の方法があったなんて……!

色々検索してみるとやっぱり韓国のアイドルのトレカを使って作っている方が多いけれど、中にはアニメの推しキャラトレカをデコったり、ジャニショの写真をデコったりしている方も。いずれも推しへの愛に溢れていて画像検索しているだけで結構ハッピーな気分になります。

調べ始めるといよいよ自分でもやってみたくなり、私も推しのジャニショ写真をデコることにしました。「デコジャニショ作りたい衝動」のままに即ロフト&100均に駆け込んでデコジャニショの材料を揃えた。

用意した材料

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↑ソフトカードケース、クリアポケット

・「B7 ソフトカードケース 軟質プラスチック製」

→本当は「硬質プラスチックケース」を目指してロフトに向かったのですが、見つけられず……。デコトレカの作り方で調べると大方「硬質プラスチックケース」でヒットするのですが、私の「デコジャニショ作りたい衝動」が「今すぐ作りたい!今すぐ」レベルだったので棚にあった軟質プラスチック製カードケースを買いました。この時点で本家デコトレカと結構違うのですが、自分が満足できればOKなのでOK。ジャニショの写真で作るので、サイズはL判写真が入るB7サイズを選んだ。デコトレカよりも大きめサイズだと思います。

硬質ケースのようにパリッとした質感ではないものの、シールとかラインストーンシールを貼るのにも特に問題なく接着でき、2面見開き×2で作れるので手帳みたいにできて良いな〜とも思った。

・「写真L判が入るサイズ クリアポケット」
→今思うとデコジャニショ作りには別にいらなかったかもしれない……。しかし100均(ダイソー)に行った時になんとなく買ってしまい、ソフトカードケースに入れる前にこのクリアポケットに入れてから入れるようにした。50枚も入ってるのに100円で買えるのすごい。今まで知らなかった。デコジャニショ用だけでなく、普通にジャニショの整理?というか保管するのに使えそうではある。

ただ、元々ジャニショ写真を買ったら無印のアルバムにザクザク突っ込んでいくタイプの、結構大雑把な保管方法をとっており、なおかつ私はかなりのズボラなので保管にクリアポケットを使うかどうかは謎。

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↑無印のフォトアルバムとてもたくさん入るので重宝している……、そして入れ方が雑なところにズボラさが出ている……。

・シール

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→ロフトで購入。かわいいシールが盛り沢山で、デコに使えなさそうなものまで買いそうになる。特にコンセプトなどは決めてなかったので、推し色のシールとか華やかになれば良いかな〜、程度の気持ちで行ったら結構ドンピシャなのがあってウキウキした。琥珀糖モチーフのシールは絶対的にKinKi Kidsにぴったりだ!と思ったのと、“恋の予感 花言葉”みたいな名前の花モチーフのシールがあり、「概念……!」と思って買った。

・ラインストーンシール

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→接着剤を使うのは面倒なので自己接着できるやつを調べ、100均のセリアが優秀だという情報を見てセリアに。確かに優秀。シール付きだしパールとか粒の細かいラインストーンシールとか色々売ってる。セリア、商品が多すぎてどこにあるのか最初わからなかったんだけど、私が行った店舗では文具コーナーじゃなくてインテリアDIYコーナー(?)みたいなところに置いてあった。

デコジャニショの作り方

1. 使う推しジャニショ写真を選ぶ

私はふぉ〜ゆ〜辰巳くん推しなので辰巳くんのジャニショ写真と、KinKi Kidsのジャニショ写真からセレクト。少し話が飛ぶのですが、写真選ぶために辰巳くんの写真眺めてたら、めちゃめちゃ愚痴まみれのランチ会に参加した時に「解散したらジャニショ、解散したらジャニショ…」と頭の中で唱えることでその場を乗り切った過去を思い出した。もちろん解散後にその足でジャニショに向かい、かっさらうようにしてまだ持っていなかった辰巳くんの写真を買いました。

あと、今絶賛「Endless SHOCK -Eternal-」期間中なこともあり、SHOCKのジャパネスクタツミも選んだ。

キンキは2面並びで剛さん、光一さん対に見えるのが必須!という基準でお揃いっぽい写真を選んだ。

2. 写真をクリアポケットに入れる→省略可

100均で買ったクリアポケットに写真を入れることで、クリアケースに写真が張り付いたりするのを防げるかな…?と思い念のためクリアポケットに。多分省略しても大丈夫。

3. クリアポケットに入れた写真をソフトカードケースに入れる

なんか細かいホコリ?や指紋などがつきがちなのでメガネ拭きみたいなクロスなどで拭きながらソフトカードケースに入れた。

4. デコる

デコり始めるとめっちゃ楽しい。最近PC画面、スマホ画面ばっかり見てたので、PC画面上じゃないところで趣味をしている時間が貴重に感じる。私のように見切り発車ではなく「こういうデザインにしたい」みたいに考えてから準備したらすごいかわいくなると思います。見切り発車で作っても私としてはめっちゃかわいくできた。自己満足できればOK!!

 
※写真には一応若干ぼかしを入れてます。実際はくっきり見える。クリアケースに入れたからぼやけているわけではないので念のため……。

 

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辰巳くんは賑やかな感じにしたかったのと、ちょっとわけのわからない感じにしたいな〜〜と思ってデコった。メンバーカラーの黄色中心、派手さも忘れず。

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あと写真の感じと連動させたく、少女漫画っぽい写り方をしてるものは花、うさぎっぽい写り方をしているのはマイメロ、甲冑着てるやつはファンタジーな感じ(?)というか宇宙に行けそうな感じ(?)にしたかった。

 

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KinKi KidsKinKi Kidsな感じにしたかった、ミステリアスな感じとか神秘的な感じなど……。「彗星の如く」「Topaz Love」が頭の中にあったかも。「薔薇と太陽」モチーフで作るのも良いなあ〜絶対めっちゃ良くなるな〜〜、と思いましたが準備が追いつかず諦めました(なかなか思うようなデコ材料に出会えなかった)。次回作るときがあったら頑張りたい。

デコジャニショを作った感想

めっちゃ楽しい。ファンアート描いたり、物販のグッズデコったりしてるファンの方のSNSを見ながら「すごいな〜」と思ってはいたけど、いざ自分でやるとめちゃめちゃ楽しい。あとただでさえ愛おしい推しの写真への愛着が、自分の手を動かした分より一層増すのでとても良い。

最初はドラマ見ながらできるかな〜〜と気軽に考えていたのですが、手元に集中せざるを得ないので私は画面を見ながら作るのは無理でした……!その代わり「ふぉゆ経済(ふぉ〜ゆ〜と学ぶ!ニッポン経済)」や「ふぉ〜ゆ〜のぴたラジ」などラジオを聞きながら作業したら捗った。ふぉ〜ゆ〜音声コンテンツが充実しているのめっちゃありがたいね……!「ふぉゆ経済」勉強になるしめっちゃ面白いんですけど!!

BGMとしてYouTubeのふぉ〜ゆ〜ふゆパラやENTA!3を流しながらやるのも良かった。映像が気になったら休憩がてら作業の手を止めて映像見れば良いし。ちなみに当たり前かもしれないけど初見なら絶対映像から先に見たほうがいいよ!デコも楽しいけどYouTubeで見るふぉ〜ゆ〜楽しいよ!

特に「ENTA!3」のダイジェストは30分超えのやつあるし、音声だけでも楽しめるので作業BGMにもちょうど良いと思います。

コント回はいきなり辰巳くんの舎弟感あふれるリモート電話音声が流れてきたりして面白いです。めっちゃ巻き舌しようとしていてかわいい。あと福ちゃんの「そ〜しゃる〜!」もお嬢さんの「たっだいま〜!」も松崎くんの「ママよ〜〜!」も、音声だけで聞いてるととっても味わい深いです。

あとジャニーズオフィシャルチャンネルにもふぉ〜ゆ〜が降臨したのめっちゃ嬉しい。うれしすぎるので毎日見てる。ふゆパラの独特な空気感がダイジェストでもわかる。

"Winter Paradise 2020 ~ Fuyupara ~ 4U.'s Performance" Digest Movie - YouTube

映画で見る『Endless SHOCK』思ったこと

堂本光一さん主演ミュージカル『Endless SHOCK』が、なんと映画になった2021年。『Endless SHOCK』が映画になるってどんな感じなんだ?と全く見る前は想像がつかなかったのですが、舞台とは違う没入感があってすごい良かったです。あの内容を3,000円で、映画館の音響と大画面で見られるのはすごい。楽しかったです。

映画ならではのカメラの視点

毎回帝国劇場に足を運んで見てきた『Endless SHOCK』とは異なる感覚の『Endless SHOCK』。もちろん舞台のDVDとも全く違う感覚だった。何が大きく違うかというと、視点を自分で決める必要がなく、自分の目や双眼鏡よりもくっきり鮮やかで、広範囲な視界を定めてくれるカメラアイ。

“こう見せたい”という意図によって定められるカメラの視点、つまり必然的に自分の視点ではないところから『Endless SHOCK』を眺めることができます。

特に、観客がいない劇場で撮影したからこそ可能な、フライングや殺陣のシーンは立体感が凄かった。フライングや殺陣、といったスペクタクルな演出は、演劇だからこそ迫力があるものだと思っていたのですが、むしろ映像で見せる時ならではの臨場感の出し方が実践されていたように思う。フライングや殺陣の“動き”を際立たせていたのは、カメラワーク。

カメラが目まぐるしく動き、客席と舞台の距離では不可能な位置にまで入り込む。距離を詰めた視点で演者を映し出し、アップになったかと思えば全く異なる角度に瞬時に切り替える。これによって映像ならではの視点、というか映像でしか実現できない視点で『Endless SHOCK』を映し出している。

フライングでは、コウイチと同心円上にいるようなアングルや、コウイチの背後にいるような感覚(まるで舞台上でキャッチする役割のマツザキの腕目がけて飛んでいるかのような)を楽しめる。ラダーフライングは、1F席から見ておいしい部分と2F席から見ておいしい部分の良いとこどりになっていた。

殺陣の場面は自分もステージと同じ目線にいたような感覚になった。戦いの場にいる透明人間みたいな。上から刀を振り下ろされたり、すぐ横で斬り合いをしていたり、刀を避けながら素早く移動したり。すごくスリリングで立体的なシーンになっていた。

 

 

あと、カメラのフォーカスによって映し出される演者の表情の機微がとても鮮やか。「この人はここでこんな表情をしていたのか……」という細かいところにまで、特に意識しなくても目が行き届くので物語がすっと入ってきやすいと思う。舞台を見ている時は、演者と直に対面する緊張感もあり、推しの姿を目に焼き付けたいという執念もあり、また視力が理想の解像度に追いつかないこともあり、双眼鏡を使っていても表情を細かく捉えていくのは難しい。

例えば「ONE DAY」の屋上のシーンでリカが終始どんな表情をしているのか、コウイチはリカの好意をどういう表情で受け止めているのかを、映画版ではただ座って見ているだけでありありと感じることができ、キャラクターの心情を飲み込みやすくてありがたいな、と思った。個人的にはシェイクスピアのシーンの梅リカがどんな表情をしているか見れたのが嬉しかった(「ねえタツヤ〜」前後の表情の変化が良かったです、いつもあんまりよく見えなかったので)。

映画を見て見えてきた物語の解釈

自分で視点を決める必要がない、と言うのが思っていた以上に楽というか、リラックスした状態で見ることができるんだな〜という実感があり、その分『Endless SHOCK』のストーリーで新たに見えてきた部分がある。それは、物語のキーとなるオフ・ブロードウェイからオン・ブロードウェイの大劇場に活躍の場を移そうとするカンパニーの中でのコウイチ、タツヤの心の動きです。

(ちなみにここからは私の解釈なので、異論はぜんぜんあると思います……。)

 

大劇場からの誘いを受け、上昇志向の強いタツヤは、活躍の幅を広げたいからオンのステージに立ちたい、これはチャンスだと考えていることが伺える。

その一方で、コウイチはオンのステージに行くことに対して躊躇する姿勢を見せる。コウイチが「周りが見えなくなったらおしまいだぞ」と言う台詞の通り、浮き足立つメンバーを牽制して落ち着かせるために、一歩引いた態度を取っているのかな〜、と今までは思っていたのですが、今回の映画『Endless SHOCK』を見たら「実はコウイチはオンのステージに立つのが怖かったのではないか?」と思えてきた。というか「自分が座長としてカンパニーをオンの舞台で率いていけるのかどうかが怖かったのではないか?」と。それは、コウイチの表情を見て「あら、本当に全然乗り気じゃないな」というのが感じられたからです。

千秋楽が終わった時点でコウイチは「次はシェイクスピアをやりたい」と言っているので、一度芝居の原点に立ちたい、という意思があったんだと思う。その一方でタツヤや大劇場に行きたいメンバーは前に進みたい、もっと大きなステージに立って光を浴びたい、と考えている。この時点ですでに”みんなで夢を見てきた”はずのカンパニーの中での意識にズレがある。おそらく座長としてコウイチはその微かなズレに気づいていたのでは?このまま大劇場に行けば、カンパニー“みんなで”夢を叶えることがより難しくなる、と何となく予感していたのでは?と思いました。

大劇場のショーにおけるコウイチとタツヤのソロナンバーが対照的で、コウイチはシックなナンバーをソロで選んでいるのに対し、タツヤは、大劇場のダイナミックさを活かすようなパッと華やかな演目でソロをとっている。なんていうか、「やりたいショー」の方向性もコウイチとタツヤで実は全然違っていたのではなかろうか……、と感じたのです。

たとえやりたいショーの方向性が違っていても、本来はすり合わせていけば1つのショー、1つのカンパニーとして見せていくことができるけど、その「すり合わせ」ができない状態になっていた、ということを意味しているように思えた。

それで、「SOLITARY」のタツヤの出とちり事件でカンパニーのすれ違いが浮き彫りになる。スタッフのミスで、出番に間に合わなかったタツヤがスタッフに激怒するのをコウイチが嗜めることで喧嘩になるわけですが、タツヤが「カンパニーを代表して喝を入れてる」と言うのに対しコウイチは「お前(タツヤ)は自分の出番を潰されたから怒ってるだけ」「お前はもうステージに立つな」と返す。

確かにタツヤは衣装全く着られていなかったけど、そのまま舞台に出てパフォーマンスで納得させようという気概があったんじゃないかな、という見方もできるし、コウイチが言うように仲間のフォローによってなんとかなったのだから……というのも次の本番が控えている状況だし理解できる。そして、タツヤも言い過ぎてるし、コウイチもまた言い過ぎてる。タツヤもコウイチもすごい追い詰められている。

カンパニーとしては最悪の状況の中で第2幕が開き、追い詰められたタツヤが罠を仕掛けるのですが、コウイチの心情としてはガタガタのカンパニーで幕を開けて、さらにまたミスが重なってしまったことで絶望的な気分になったんじゃないかな、と思うのです。絶望的、と言うか投げやり、と言うか。「絶対にショー続けるもん!本物の刀でもできるもん!」みたいな……(突然のキャラ崩壊)。

もっと言うと、大きな舞台の上でこんなにミスがあって、さらに中止にでもしたらこのカンパニーの未来がなくなると思ったんじゃないでしょうか。その誤った形の「Show must go on」によって結局最悪の結果を招いてしまう。

コウイチにはコウイチの苦悩があって、タツヤにはタツヤの苦悩があり、他のメンバーもまた然りなんだけど、コウイチは1人で苦悩を抱え込むあまり、自分の苦悩にしか目を向けられなくなっていたのだと思う。だからこそ、タツヤの「立ち止まった奴はそこで置いていかれてしまう」でコウイチはハッとするわけで。

全く違うベクトルで「立ち止まれない」と思っているコウイチ(何があっても続けなきゃ)、タツヤ(置いていかれる)のそれぞれの悩みが、コウイチが息を引き取ってから初めて表面化してぶつかり合うことで、みんなにとって「立ち止まること」が本当は必要で、「立ち止まらない」なんて無理だと気付く。

だから、『Endless SHOCK』で発している「Show must go on」とは「立ち止まらずに続ける」ことを意味するのではなく、より続けていくために時には立ち止まり、時には振り返りながら道の向こうを目指そうね、ということなのだな〜、と言うことを改めて感じた。私はいつも、ライバルの「立ち止まった奴は置いていかれる」っていう言葉が印象的で、観劇した後はライバルに感情を向けがちだったんだけど、映画を見て、「じゃあコウイチの苦悩って何だった?」っていうところに踏み込むことができて良かった。

また、座長とカンパニーの一員で、責任の重さや中身が違って当たり前だけど、現実の光一さんもカンパニーの皆さんも色々な責任を背負い込まず、長く楽しくステージに立ってほしいな〜と思います。「Endless SHOCK -Eternal-」も楽しみです。

その他思ったこと

その他、脈絡なく思ったことを挙げていくと、

・ライバルのソロ曲、華やかだしタツヤ×マツザキのラップ掛け合いのある貴重な曲なのでこの映像でPVとしてYouTube配信してほしい。途中で不意に映った松井奏くんのあまりのキラキラぶりに「おっ」と思ってしまい、個人的にはこのライバルチームで期間限定ユニみたいなのやってくれ……と思った。っていうか単純にあの曲が好き。

・クライマックスの真っ白な衣装を着たタツヤがリカに、コウイチの残していったネックレスを手渡すところがとっても「美!!!!!」で、一瞬タツヤ&リカがこの何年か後に恋人になり結婚するストーリーがあっても良いのでは?と想像が膨らみました。その一方で、お互いに特別な存在だけど恋人にはならずにあくまで同じカンパニーの同志として一緒に走り続ける、というのもまた熱い、どちらもきゅんとする……。

タツヤ&リカの組み合わせが結構好きだな、ということに気づいた。最初の方の、千秋楽〜街に出かけるところのほんわかした「タツヤ→リカ」のやりとりの時の、タツヤの「にこ〜〜〜〜〜!!!」って感じのリカちゃん好き好きモードの表情がめっちゃかわいかったです。タツヤは素直な子……。そしてリカはコウイチのことが好きだけど、かと言ってタツヤの気持ちにはっきりNOを言うわけではなくさらっとかわす感じが、罪な子だけどかわいいなと思いました。

・フライングのコウイチをキャッチするマツザキのあのシュッとした感じが好きすぎる。あとタツヤ&マツザキのコンビネーションがリアルで良かった。コウイチがタツヤにつけるならマツザキだな…と判断した理由がなんとなくわかる。一緒に振り合わせとかしてそう、っていうか仲良さそうに見える。

・コシオカは、キリッとした姿勢が端正なのが改めて印象的で貴族感?というか宝塚感?を感じた……舞台人コシオカ……いやみんな舞台人なんだけども……。中世ヨーロッパの騎士役とか演じてそう。

・コウイチってなんであんなにキラキラしてるんでしょうね?大画面であのキラキラを全身に浴びたような気分です。コウイチ、というか光一さんってまじでスターなんだな、と改めて思った。

とあるキンキファンが「2gether」BrightWinに沼落ちした話

KinKi Kidsの他に、外野から、双眼鏡で見ても米粒程度の距離から、もしくはもっと遠くから、そっと見守りたい2人組なんている?と思っていた。2人が2人でいることの意味、2人でいる時の空気、2人の間にある何かを、ずっと目で追っかけていたいと思う2人組、私にとってのKinKi Kidsはそんな2人組だ。久しく私にとっての“2人”はKinKi Kidsだ。それは揺るがない。

でも見守りたい2人組がこの度増えました。それはもう、まさに彗星の如く。しかも、今度は海を越えて見守りたい2人組。それがタイの若手俳優・Bright(ブライト)とWin(ウィン)、いわゆるBrightWinである。

 

BrightWinに沼落ちしました

タイのBLドラマ「2gether」で主演を務めたBrightWinは、ドラマのヒットとBrightWinの魅力に火がつき、世界を股にかけて人気を博している。軽い気持ちで「2gether」を見始めたら、すぐにそれは軽い気持ちではなくなり、「2gether」の物語についてはもちろんのこと、BrightWinの全てを知りたくなった。仕事の休憩時間に必ずBrightWinのインスタをチェックするようになった。BrightWinハッシュタグで1日何回も検索するようになった。

www.c7-2gether.com

イベントでの和気藹々とした様子、距離感が近すぎて頭がぶつかる様子、屈託のない笑顔で笑い合う様子……。見れば見るほど、調べれば調べるほどBrightWinにハマっていく感覚がある。

今、まさに沼落ち直後特有のハイな状態になっているんですが、KinKi Kidsはもちろん、ふぉ〜ゆ〜とか、すでに好きな推しの皆さんのこともしっかり好きなんですよ。だから、生きている年数に比例して推しが増えていくんだね…?ということを実感する日々です。時枝ユウジ、愛はパワーだよ!(引用:「to Heart」の深キョン)

しかも、まだ詳しく追い切れてはいないんですが、日々BrightWinがなんらかのイベントもしくは撮影などをやっている様子がインスタやTwitterに流れてきて(個別の仕事の場合もある)、彼らの仕事量に驚いている。本当に毎日何かしらある。年末年始はさすがにちょっと落ち着いたけど、またイベント出演、キャンペーン、番組出演が続く日々。すごい。彼らが表舞台に出てくる姿を日常的に見ていると、何だか彼らがタイの俳優さんだという物理的な距離の意識?が薄くなり、というかすぐに会えそうだなと思えてくるから不思議。何にせよ世界が落ち着いたらタイに旅行に行きたい。

しかし、ドラマ放映前や放映中の番宣なら日本でもおなじみの光景だけど、主演ドラマの放映期間が終わってから結構経つのにものすごく忙しく働いているBrightWinを見て「売れっ子」なんだと実感する。時代は違うけど「ああ、10代〜20代前半のKinKi Kidsもこれぐらいか、それ以上忙しかったのかな……。剛くん忙しすぎて記憶がないって言ってたもんな」と思うとちょっと胸が痛くなる。それに、BrightWinにも無理しないペースで働いてほしいなあと思う。

 

 話を戻すと、BrightWin、本当に本当に目が離せなくなる2人組なんです。超今更かもしれないのですが、BrightWinの簡単なプロフィール*1を書きます。

Brightくん(本名:ワチラウィット・チワアリー)は1997年生まれの23歳、「2gether」でサラワット役を演じた。動物好きで飼っている猫ちゃんのAmeを溺愛。インスタのストーリーズにAmeちゃんをもふもふする様子が度々出てくる。自分のブランド「Astro」(instagram @astrostuffs)を立ち上げて、収益の一部は寄付。ブランドの収益の他にも、ファンクラブからの募金を動物保護団体に寄付するなど、積極的に寄付活動に参加している。お母さん思いで、親孝行にルイ・ヴィトンのバッグをプレゼントした。口癖は「家に帰りたい」。ギターと歌が得意で、インスタのストーリーズには度々弾き語りがアップされる。歌声は甘い感じで切なさを含んでいるところがいいなあと思う。

 
 
 
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Winくん(本名:メータウィン・オーパッイアムカジョーン)は1999年生まれの21歳、「2gether」でタイン役を演じた。「お腹空いた」が口癖なことからもわかるように、食べることが大好き。「2gether」のBehind the sceneで撮影に使用したご飯をモリモリ食べる様子など、食べ物を本当においしそうに頬張る姿が印象的。アニメ映画『ペット』に登場するウサギ「スノーボール」に似ていることから、ファンダムの名前が「Snowball Power」に。「Still 2gether」では歌も披露しており、穏やかな歌声にピュアさを感じる。とても良いです。

ファッションブランド「VELENCE」を手掛け、収益から小児病院や孤児院に寄付を行った。

 

 

Bright、Winともにそこはかとなく漂う上品さ、イノセントな感じ、愛らしさが絶えず心を惹きつけていくし、2人でインタビューに臨む時のきゃっきゃした感じが思わず「この笑顔を守りたい……」と思わせる魔力を持っている。

しかも、不意に2ショットのインスタ投稿などがあると血が沸き立つ感じがする。広告とかキャンペーンに2人で起用されているショットも良いけど、そうではなく撮影の合間などに撮られたショットが投稿される度、2人の空気感にほんのわずかに触れたような気分になり、「めっちゃいい写真じゃん……これはこの瞬間だけのBrightWinだから永久保存せにゃ……」となる。

 

 

このようにエモーショナルなインスタグラム投稿が日々更新されていくものだから、あまりに眩しくて……だって、だって「Always with you」って!!!!もうBrightWinの前に関係性を名付ける言葉要らなくないですか?BrightWinは確固たるBrightWinじゃないですか??

 また、インスタだけでなくYouTubeをBrightWinで漁っていくと、インタビューや2人で仕切っていた番組「Bright - Win Inbox」をはじめ本当にたくさんの動画がヒットして楽しいです……それは2020年春からのBrightWinの飛躍的な売れっ子ぶりを意味するのですが……。

 


สุดฮิต! ไบร์ท-วินโชว์ฝีมือทำอาหารพร้อมดูกล้วยพันธุ์แปลกหาชมยาก | วัยรุ่นเรียนไทย | กล้วยทอด

↑今の気分のおすすめはこれで、揚げバナナを作るBrightWin、心が浄化されるので見てください……。ひたすら良い……ココナッツを一生懸命割ったりしてるのがとても良いです……。

KinKi KidsとBrightWin 2人組へ向ける眼差し

冒頭に書いた通り私はキンキファンなので、BrightWinを追いかけ始めてからというもののBrightWinを見つめる自分の眼差しや温度感が、KinKi Kidsの2人を見ている時と限りなく近いということに気づいてしまったのです。

一瞬これがシッパーだということなのか?とタイのドラマ「The Shipper」を見ながら考えていたのですが、KinKi KidsもBrightWinも2人組として捉えているのであって、カップルとして見ているわけではないのでちょっと違うのかもしれないな、と思っています。※ただ、「推しの2人の幸せを願うのがシッパーの使命」という部分にはすごく共感している……。

個人的にはこの2組ともに“運命共同体”だなあ、と思っていて。何かしらの運命が2人を引き合わせたし、個々の魅力も物凄いけど、2人でいる時の魅力が相乗効果でもって凄まじいことになっていて、これからも運命に向かって2人で進んでいく感じがする。

KinKi Kidsはお互いのことを良きビジネスパートナーとして公言しているけど、BrightWinも同じような感じなんじゃないかな〜〜と勝手に思ってる。本当のところなんて外野の私からはわからないけれど。でも、外から見ていてもなんとなく感じる、お互いを大事に思って尊重している姿勢が、なんとなくダブるんですよね……。

破顔の笑顔で剛さんを見つめながらまっすぐ剛くんの話を聞く光一さんと(いわゆる相方正面)、光一さんに対する気配りや相方としての愛情を言葉や態度で丁寧に示す剛さん。芸能界の先輩として、Winくんにアドバイスしながら温かく見守るBrightくんと、そんなBrightくんに対して感謝しながらも、持ち前の人懐っこさと明るさでちょっと人見知りなBrightくんの心を開いていったWinくん。

2組ともに、お互いへのリスペクトとか、優しいまなざしが存在しているな、と思うのです。あと言わずもがなですがBrightWinもKinKi Kidsもキラキラしてるよね……。好き……。

私のKinKi Kidsを応援するスタンスは、楽しそうにしている2人をただ見守りたい、楽しんでいる2人を見ているのが好き。あと、2人が思う「KinKi Kids」の解釈を知りたい、2人が作り出す「KinKi Kids」の世界に浸りたい。そして、もちろん「Endless SHOCK」や「ENDRECHERI」をはじめとするソロワークもそれぞれ追っていきたいのです。

で、この「KinKi Kids」を「BrightWin」に大方当てはめられるな〜と。2人が楽しそうにしてるの見てるとほんとに幸せ。さらに言うなら、「BrightWin」という2人だからこその魅力を解釈したい気持ちに加え、これから「BrightWin」2人が出演する作品をもっと知りたいという気持ちがある。これから増えていくであろう個々の活躍も見たい。そしてもちろん引き続き、「2gether」の世界における2人の解釈を噛みしめたいと思う。 

BrightWin主演ドラマ「2gether」

BrightWinにハマる、タイのBLドラマにハマるきっかけとなったドラマ「2gether」。こんなに日常に潤いをくれて本当に「2gether」にはありがとうという気持ちでいっぱいです。

「2gether」は、タインとサラワット、2人の大学生の男の子がとあるきっかけで偽恋人になることから始まり、徐々に本当の恋愛へと発展していくBLストーリー。ある種ベタで少女漫画のようなときめき演出がそこら中に仕掛けてあって、見ているうちににやけすぎて顔がでろ〜〜んとなっていくようなドラマです。なんなら見終わった後寝て起きても気を緩めるとでろ〜〜んとなる(なった)。

「2gether」放映が始まった時(2020年春)には日本からでもYouTubeのGMMTVアカウントで視聴できていたようなのですが、版権などの兼ね合いで今は日本からのアクセスがブロックされており、YouTubeで盛り上がってた時に一緒に盛り上がりたかったな〜〜と今になって後悔している。

「どうやらタイのBLドラマが熱いらしい」という噂だけ知っていた私は、WOWOWでの放送がスタートするとともに「2gether」を視聴し始めました。WOWOW再放送もしてくれているので何回でも見られてありがたい……。何回でも見返したくなるのが「2gether」よ……!Rakuten TVなどでも見られるみたい。

普段はドラマなどを見ていても黙々と見るタイプ(?)なのですが、「2gether」を見ている時はどうしても独り言が止まらず、最初は「え!え〜〜!」とか「わ〜〜〜」とか「かわいい〜〜〜」だったのが、どんどん「もう〜〜素直じゃないんだから〜〜!!」とか「まじ言い方がさ〜〜」とか語りかけるような独り言に発展していってしまい、見終わった後大体息切れしている。そして眠れなくなっている。

「2gether」のいいところ:ハッピーな気分になる

この「2gether」は、男の子同士の恋愛模様を思いっきり笑えてときめくラブコメとして描いている。「続きが気になる/毎回どこかしらで(というか大部分で)ときめく/登場人物がみんな魅力的」の三拍子が揃っており、シリーズを通してのめり込むように見られたドラマだった。どうしてもあんまり良くないニュースが多い中で気分が落ち込みがちな昨今、見たかったのはこういう物語だったのよ……、ハッピーで笑えてときめく物語がほしかったのよ私は……。ただ単純に幸せ、楽しいと思える物語を欲していた……。

「2gether」の世界には男の子同士の恋愛ということでやんややんや言ってくるような人がいないのが良く、同性愛カップルだけでなく異性愛カップルも登場し、それぞれみんな自分の気持ちに向かって過ごしているのがストレスフリーで良い。

フィクションが現実のイメージに与える影響は大きいと思っているので、皆が当たり前に穏やかに過ごせる空気感、世界観が打ち出されることそのものに夢を感じている(ただ、女の子同士のカップルは出てこないので「2gether」の世界に生きる女女カップルも見てみたい…続編があればぜひ描いてほしい……)。もっと言えば、この作品に限らず、シスヘテロだけにとどまらない多様な関係性が見たい。多様な関係性のハッピーなストーリーを見たい。

「2gether」のいいところ その2:みんなかわいい

「2gether」の登場人物は、もうシンプルにひたすらみんな「かわいい」。「かわいい」の前には平伏すしかない!!そして中でもやっぱりサラワットとタインの「かわいさ」が心を撃ち抜いてくる。

学内にファンクラブができるほどのスーパーハンサム王子・サラワットは、もうひたすらタインのことしか見ていなくて、高校生の時に一目惚れしてからずっとタインちゃん好き好きモードなのがめちゃめちゃかわいい。最初タインが偽恋人になってほしいって言う時超つっけんどんに対応してたくせに、内心ハラハラドキドキしてたかと思うとほんとにほんとに可愛い。

ちなみにサラワットを演じるBrightさん、めちゃめちゃいろんな表情するんですよ……。キリッとした顔がかっこいいのは言わずもがな、若干ふてぶてしい顔、超キレてる顔、めっちゃテンション上がってる時の顔、タインにすごい甘える時の顔、タインを落とす時の顔、傷ついた時の顔……全部ありありと思い出せるぐらい、一つ一つの表情がめっちゃ魅力的なんですよ……。すごいよ……思わず惹きつけられちゃうよ……。

そして、最初こそめっちゃサラワットのアプローチに対して鈍すぎる反応のタインちゃんが、サラワットに対してドキドキし始めてから徐々にのめり込んでいく感じもめちゃめちゃ可愛い。「タイン頭の中サラワットでいっぱいだし、すぐ嫉妬するしすぐ不安になるしめちゃめちゃサラワットのこと好きじゃん…?視聴者は気付いてるよ…?」みたいなじりじりとした場面を見せられるとこう、画面に向かって「タインちゃん素直じゃないんだから!」とか「タインちゃん泣かないで!!わかる!わかるよ!!」とか声に出して言っちゃうんですよねどうしても。

あとタインは結構おっちょこちょいというか、所々抜けているところも愛嬌がある。そしてタインは人気者ではあるけど、性格がめっちゃ良いキャラかと言われるとそうでもない気がするのも、人間味を感じる部分だと思う(例えばEP.1で、グリーンのドリンクに薬を仕込んだのはタインのめっちゃダメな部分の象徴的なところで、でもタインは抜けているので薬を仕込んだ方のドリンクを自分で飲んでしまう)。

特に初期エピソードのタインのキャラは結構自己中心的に描かれており、そこからサラワットとの関係構築によってどう変化していく?というところも見所かも。その変化によって、タインの愛らしさをより一層強く感じられるというか。

タインを演じるWinくんは、おどけたりくしゃっと笑ったり、天真爛漫な人なのかなあと思っていて、なんと言うか本人の無意識のうちに周りから愛されてるタインとはその部分で結構相通じるものがあるのかな、と思う。Winくんが笑った時のあの屈託がなくて愛らしい笑顔を見てるとそれだけで元気になる……。あと、Winくん本人もウサギに似ていると言っているけど、本当にウサギのようなチャーミングさがあってかわいいです……。

また、「2gether」がWinくんのドラマデビュー作と聞いてたまげました。まじなの…??そのエピソード聞くまで全く気づかなかったくらい、タインのキャラクターにのめり込ませる説得力がありました。本当にすごい。どんなトレーニングしてきたんだろう。

 「2gether」「Still 2gether」の各エピ感想を言わせてほしい

ちょっと気持ちを抑えられないので、あえて「2gether」「Still 2gether」各エピソードの感想をサクサク書いていきますね!リアタイで視聴できなかったので、祭が沸き起こっていた時に祭り上げられなかった念のようなものが私の中に蓄積していて……。なるべくサクサク書こうと思って書き始めたけど書いてるうちに長くなっている気がする……。本当はサラタイだけじゃなくてマンタイプもプコミルも好きなのに……。

「2gether」(無印)

EP.1 タインに元気よく告白するグリーンかわいい、BLラブコメって聞いてたからきっとこの男の子たちが恋に落ちるんだ!わくわく……んん?なんかイケメンギタリスト出てきた…こっちか?!?!しかめっ面のサラワットから放たれる「そんな顔して見つめると落ちるまでキスするぞ」「かわいい」といった言葉にタインと同じく「え???」となった。表情と言ってることの一致してなさがすごい。

EP.2 こんなに可愛らしくてときめくポッキーゲームを私は知りませんでした、っていうか去り際の頭ポンポン、そしてロッカーにサラワットタイン2人で入る……。なんだこの怒涛のときめきイベントは?!でもまださらにときめきイベント目白押しなのを、EP.2時点の私は知る由もない……。これはまだ序の口だった……。

EP.3 サラワットの部屋でタインの好きなバンド・スクラブ(Scrubb)の話をしているシーンが好き。じっくり素直に話してる感じがまったりしてるけど良い。所々にタインの愛すべきおばかなところが溢れ出てるのと、サラワットが最初渋ってたのにいきなり弾き語りしてくれるのがしみじみする。あと最後の方でタインに向かって「お前は俺に口説かれる」って言い放ったサラワットの後ろで「WHAT?!」って言ってるグリーンがツボだった。私も「WHAT?!」言うたわ。

EP.4 サラワットがタインに言われて即座に両手いっぱいにお菓子を買ってくるところでめっちゃ笑ってからの、サラワットEXPOで爆笑し、タイン越しに行われるサラワット流のシーツの張り替えに「え?!?!」となり、なんかやたらとインパクトのでかい出来事が多いエピソードだった。サラワットEXPOは単語の瞬発力もすごいけど、あのサラワットのなんとも言えない言い方がまじで面白かった。それでいて、最後先輩のライブ中に片耳ずつイヤホンして2人でスクラブ聞くところで、もうこの2人は2人だけの世界に向かおうとしてるじゃん……となった。

EP.5 ラストのサラワットの表情がめちゃめちゃ印象的。今までなんだかんだ言っていい感じに過ごしてきたタインとサラワット。何ならEP.5の途中まではかなりロマンティックな感じになってるのに、ラストのサラワットがあまりに切なくて……!!「あ〜〜〜もう〜〜なんで気付かないの!!なんで!しかし鈍感なタインちゃんもかわいい!!サラワットファイティン!!」って言いながらめっちゃ泣いた。

EP.6 タインちゃんの「嫉妬だよ」に全部を持っていかれた……叫んでその場に倒れましたがな……。いきなりは心臓に悪いよ……破壊力がすごいよ……。あと、スクラブのライブ聞いてる時の2人はすごいナチュラルでいい表情してる。

EP.7 「タインさん、素直におなりなさいよ!!!」と心から思ったエピソード。まじ素直 is 大事、素直になってタイン素直になって〜!!そこに差し込まれる”俺のことを好きじゃなくてもいいから、もっと心を開いてほしい”っていうサラワットのセリフ、すごいいいこと言うな〜と思った。あとアーンめっちゃ良い。そしてミル先輩に向かっていく時のマジギレサラワットもめちゃめちゃ良い。

EP.8 タインの腕にもたれかかる甘えたモードのサラワットが見れるんですけど超かわいいです。タインに甘える時のサラワットの表情の愛くるしさを見て……。あとサッカーフィールドで片耳ずつイヤホンしながら一緒にスクラブ聞くところ、見つめ合って同じ歌を口ずさんでるのですが有線イヤホンいい仕事してるわ……趣がある。

EP.9 サラワット「俺とふかふかのベッドで寝るか、そっちのソファーで寝るかどっちが良い?」→タイン「ソファ」→なぜかサラワットとタイン2人でソファに寝る、という展開だけでも「頭がついていかないが?」という感じなのに、横で寝てるサラワットに「落ちるまでキスってどうやるの?」って聞くタインはあれ天然なんか??すごくない??意識的だとするとかなりあざとい部類に入るが……???

このエピソードのラストが全体的に見た時に一つの山場でもあるのですが、サラワットだけじゃなくてサラワットの友達のマンとボスもかなりグッジョブだし、ペア、アーン、グリーンもみんなでタインを見守ってる感じが好きだった。

EP.10 かなり好きなエピソード。付き合って→一緒に住んで→タインのお兄ちゃん・タイプさんが家に突撃!という、ドタバタなようでかなり牧歌的な回だと思う。同棲生活スタートのあの浮き足立った雰囲気を見てくれ……凄まじく浮き足立っていてありがたい……ラブラブハッピーオーラを全世界にお裾分けするカップル、それがサラワットタイン……。

EP.11 部屋で一緒にチャーンビール飲んでるサラワット&タイン和む。そしてなんだかサラワットと恋人同士になってからタインがぽやぽやしていてより一層かわいい。夜に祠にお参りに行く場面でもなんかぱやぱやしていてかわいい。あと高校生の時のヤングサラワットがはにかみながらギター弾いてるのかなりかわいいのですが、、、最初の方のエピソードでタインに向かって5秒で話終わらせろって言ってたツンツンサラワットを思うと振り幅すごくないですかこの人……??しかもその時点でツンツンしながら内心はタインのこと好きだったってすごくないですか???やっぱり愛はパワーなの??

EP.12 「なぜここにきて、パムに関してはこんなにも鈍感なのサラワット?!めっちゃ不穏な空気漂ってるじゃん?!タインちゃん今までこんな顔してこなかったじゃん?!?タインちゃんの目の輝きが失われてるじゃん?!そしてタインちゃんめっちゃ泣くじゃん?!ウワーン泣かないで!!!!」って言いながら見てた。

EP.13 序盤からクライマックスまでの切なさが本当に半端ではなく、サラワットもタインもめちゃめちゃ切ない悲しい顔ばっかりしていて「これ、最終回……??収まる???」と思った。収まった。そしてスクラブはすごいバンドで、音楽を聞いているとサラワットタインの青春を追体験しているような感覚になる。あとパムがサラワットの音源をタインに渡す時の「ほらよ」感がかなり好きだった、パムわがままな子かと思いきや良いやつじゃんか……。わかる……アーンといいパムといい、サラワットのお友達ガールズの良さがわかる……。

 「Still 2gether」

EP.1 苦境も乗り越え、進級したサラワットとタインの順調な恋人っぷりが描かれるEP.1。序盤からこんなにラブラブでいいの?しかもサラワットもタインも「2gether」時代よりもさらにホワホワした優しい雰囲気の表情になっており、1年をともに恋人として過ごした時間の経過を思わせる佇まいになってる。例えばサラワットがタインの頭を触る仕草、「2gether」にもたくさん出てきたけど「Still 2gether」のタインは触られ慣れてる感があるというか……。「2gether」EP.4で出てきたタイン越しのシーツの張り替えチェックがリフレイン的に出てくる場面も、全く趣の違うものになっていて感慨深くなる。

あとサラワットが自宅でプーコンと話す時お兄ちゃんの顔になってるのが良いです。タインに見せる顔と違う……。そしてサラワットとプーコンが一緒に話してるの見ると似たもの兄弟だなあと思う。

EP.2 まさかのポッキーゲーム再び(笑)、すっかり公認カップルになってる感がいいですね。見てる時のグリーン is me。サラワットの甘えたモードも再び!!「怒らないで〜許して〜タイン〜」って言ってるサラワット超かわいい。サラワットがタインのために用意したバースデーケーキのロウソクが原因で火事になるのですが、「私も学生時代に線香花火をロウソクがわりに立てたケーキをもらったな……」と昔の記憶を思い出した(近くにいた大人に怒られた、いい思い出だけど真似しちゃダメなやつ)。

プールのシーンはなかなかケーキのロウソクに火がつかないところがサラワットっぽい。タインの口からサラワットEXPOを聞く日がくるとは。サラワットの弾き語り選曲がとってもエモーショナルで(スクラブの「Eternal Love」)サラワットもスクラブも天才か?となった。

 

รักนิรันดร์

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EP.3 洗面所で一緒に洗顔してる時ですらイチャイチャし出すサラワットとタイン、「Still 2gether」始まってからずっとラブラブなのに新鮮なドキドキをもたらしてくれる……。ラブラブが続くかと思いきや、サラワットがコンテストに向けた準備のため2週間の泊まり込み練習に。2週間離れてしまって寂しい、となるタインちゃんの姿が描かれる。あまりに寂しくてタインちゃんがめっちゃ泣くのですが、ものすごく悲しそうに泣くので「いや、遠距離言うても2週間だけじゃん……?」みたいなツッコミが吹っ飛ぶ。悲しいね、離れたくないよね……。しくしく。……サラワットめちゃめちゃ愛されてんな!!!!

EP.4 2週間の遠距離生活をサラワット視点から描写しているのですが、大人しくじっと待ちながら寂しがってるタインに対し、なんとか抜け出そうとするサラワットの執念を感じた。サラワット、本当にタインのこととなると頑固になるよな……。

抜け出す時にバンド仲間のアーンが付き添ってくれるのですが、アーンが「私がもし女性を好きだったらそんなにオープンになれない」と言うのに対しサラワットが“それは関係ないし勇気の問題でもなく、他のカップルと同じ。俺たちは愛し合ってるから”、と答えるのが良かった。それを聞いてアーンも「そうだね」と納得するんだけど、友達の価値観がちょっと違った時に、自分はこう思ってる、と嫌味なく言うサラワットの素直さが出ていてとてもいいなと思ったのでした。あとアーンとサラワットの自然体な友情が心地良かった。

EP.5 軽音部とチア部がキャンプに出かけるハッピーな回。ビーチバレーしたり海岸で遊んだり、みんなで飲んだり、学生ならではのキラキラ感が眩しいですね……青春やね。ビーチバレーで弟のプーコンがミル先輩と付き合ってると判明した時のお兄ちゃんサラワットの「ハア?」って感じも微笑ましい。弟思いな兄サラワット……。

海辺でタインが「恋人なら支え合わなきゃ」って言って、サラワットの頭に触れるところがあるんですけどサラワット→タインにお世話みたいな役割の方向性が定まった関係性ではなく相互に思い合う関係性が見えてグッときた。それ聞いた時のサラワットの嬉しそうな表情な……。

サラワットタイン始め、それぞれの登場人物が幸せそうにしている記念日サプライズでものすごい胸いっぱいになるのですが、その後に続く約5分間がすごい大事!!!!記念日サプライズがクライマックスかと思いきやめっちゃ大事な場面が残ってる!「2gether」の資格試験(?)あったら絶対出題される!本当に胸いっぱいになったところに、タインちゃんの弾き語りから回想される今までのあれこれ、そして2人のこれからを予感させるラストが畳み掛けるように続き、私はぶっ倒れました。終わった後も画面の前でしばらく動けなくなった。

実を言うと、「2gether」視聴開始前にこのラスト部分だけTwitterか何かで見かけていて、このシーン自体は初めて見たわけではなかったんですけど、それでも物凄く心を揺り動かされたし、頭が真っ白になった。今までのサラワットとタインの辿ってきた物語と、未来のサラワットとタインをどちらも思い起こさせるシーンになっていて、「Still 2gether」は終わるかもしれないけど、“サラワットとタイン”の関係性はこれからも続いていくんだな、と感じられる。

ちなみにこのラストシーンはYouTubeで見られます……。

 


มองกูขนาดนี้ เดี๋ยวกูก็จูบให้ล้มเลย! | เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether

 

「F4 Thailand」が楽しみ

「2gether」での共演に続き、「F4 Thailand(タイ版花より男子)」でも共演することが決まっているBrightWin。はあ、楽しみ。Brightくん演じる道明寺(Thyme)があんなにかっこよくて、Winくん演じる西門さん(Kavin)があんなにチャーミングなんて!しかも花沢類(Ren)も美作さん(M.J.)もビジュアルとティザーを見る限りかなり原作に忠実よ!そして何よりつくし(Gorya)めっちゃかわいいんやが?!?!

イメージぴったり。ありがとう、めちゃめちゃ良い予感がする!!この5人から!!!(って言うか美作さんタイ版だと名前「M.J.」になるのか……)


GMMTV 2021 | F4 THAILAND : BOYS OVER FLOWERS

ティザーの道明寺の残酷な表情とつくしに対面した時の表情のギャップ、いかにも「たらし」な西門さん、飄々としてる花沢類、華やかな雰囲気の美作さん、真っ直ぐな瞳のつくし……。

松潤井上真央ちゃんの花男をリアルタイムでキャーキャー言いながら見てた私としては感慨深いし、新たな「花男」を見られる嬉しさがある。ドラマはずっと見てたけど、「花より男子」原作は未読だったので読み始めた。

「F4 Thailand」が、間違いなく2021年の楽しみの1つである。日本からどういう形式で見られることになるかわからないけど。本音で言えばYouTubeでなおかつリアルタイムで見たいけどな……。ジオブロしないで……お願い……。タイ沼に来て初めてジオブロという言葉を知った民より。

 

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追記:SOTUS/ソータスにもはまりました!

 

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*1:Bright、Winのプロフィールは、以下雑誌、インスタグラム公式アカウントを参照しています。
・2020年9月発売 雑誌「タイドラマ『D』」
・2020年10月発売 雑誌「BE a LIGHT -アジアBLドラマガイド-」
・2020年12月発売 雑誌 「anan特別編集」
instagram @bbrightvc 
instagram @astrostuffs
instagram @winmetawin
instagram @velence.official

「愛嬌ポーズしないで!」と叫ぶ彼女の推しの愛し方 - チョ・ナムジュ『彼女の名前は』

不条理な事柄に対して声を上げたり、抵抗したりする女性たちの物語を描いた、チョ・ナムジュによる短編集『彼女の名前は』。どの女性の物語にも心当たりがあり、共感し記憶の中の自分や友人、家族を回想した。そんな中でも、特に印象に残ったのがアイドルファンの女性を主人公に据えた1つの物語「彼女へ」だった。

 

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「彼女へ」では、主人公のジュギョンがガールズグループに所属する1人のアイドルに”沼落ち”した瞬間に始まり、ファンクラブに入会しCDを何枚も買い込む様子や、番組の公開収録で目が合って喜ぶ様子などが描かれている。

その一方で、好きだからこそモヤモヤする時がある。ジュギョンは、推しに下品な愛嬌ポーズをさせる番組を不快に感じ、何とか推しに愛嬌ポーズをさせたくないということで頭が一杯になってしまう。彼女は出待ちの際に、推しに向かって直接「愛嬌ポーズしないで!」と叫ぶが……?という物語だ。

「彼女へ」で描かれた、ジュギョンの推し活にまつわるあれこれは、私もアイドルのファンダムに長年浸かっている人間なので手に取るようにわかる。沼落ちした時の、推しのことしか考えられなくなってアドレナリンがめちゃめちゃ湧き出てくる感じや、自分に向けて推しがファンサをくれた時の「えっ今?!流れ星か?!現実?!」みたいな信じられなくてキラキラした瞬間。心が全部推しに向かっているけど、恋愛とも友情とも違う、なんだか理由も定義もあるようで無いけど好きだという気持ち。

 でも、ジュギョンと同じようにこれは推しにして欲しくない、と思うこともある。推しを消費しているのではないか、これは本当に番組の構成に必要な演出だったのか。“体を張った”とか“イジられておいしい”とか、それって推しのファンである私にとって少しも面白くないのに、視聴者の誰かにとっては面白いの?本当に必要だったの?と感じることも多々ある(例えば、実際に遭遇したのは故意に推しのお尻が剥き出しになるような演出や故意にいわゆる“胸キュン”ワードを言わせる企画など……こうやって文字にして書くのも本当はちょっと嫌だ…)。

私が「彼女へ」を呼んで第一に思ったのは、「私もジュギョンのように叫べば良かった……のか?」ということだった。ジュギョンがとった推しに直接お願いする、というのは最終の最終の最終手段だ。もちろんジュギョンは直に推しに伝える前に事務所に問い合わせもしている。タレントに訴えかける、という方法が良いか悪いかは別として、ものすごい行動力だと思う(「良いか悪いかは別」というのは、タレント本人に伝えてもどうにもならないこともあるし、恐らくその場合の方が多いからです。しかし、ジュギョンもそれを承知の上で叫んだのか?まあ、そこまでファンを追い詰めるなよ…という思いはある)。

 

ただ、私は実際に推しの活動に対してモヤモヤする部分があるのに、「〜〜しないで!」とはなかなか言い出せない。事務所や運営に直接じゃなくても、例えばTwitterなどにも「〜〜しないで!」と書いたことはない。躊躇が先に立ってしまって書けないからだ。

私は推しに消耗して欲しくないし消費したくない。これは一貫している。でも、同時に推しの将来を邪魔したくないし、推しの今までの経歴も否定したくないのだ。“下品な演出をしないで”というこの声が「バラエティに出演したい」と願う推しの妨げになっていないだろうか?ジュギョンのような“愛嬌ポーズしないで”というこの声が、推しが作り上げてきたアイドル像を否定することになりはしないだろうか?という怯えがある。だから叫べなかった。

下世話な真似をしないとならないバラエティ番組なんて、本当は思ってもいないことを故意にアイドルに言わせるなんて、という気持ちは常にあるし、新しい番組、コンテンツ、そしてアイドルのあり方なども、それなりに世の中でも議論され始めてきていると思う。それでもなかなか今まで積み上げてきたメディアやエンターテインメントの大きな構造はいきなり大きく変わっていくことは難しいのだろう。テレビ画面の前で、PC画面の前で愕然としてしまうことがいまだにある。

でもエンタメコンテンツのために、たくさんの人の様々な犠牲があったのも事実だ。ごく最近だって、いくつかの悲しい事例を思い出せる。それでも変わらないの?それでも既存の構造の中で、視聴者もコンテンツづくりに携わる人も何らかの我慢を強いられなければならないの?いつまでそれを続けるの?と思ってしまう。

本当は私もジュギョンのように叫びたいのだ。せめて自分の声がコンテンツのあり方を変えられる、という希望を持ちたい。問い合わせフォームにひっそりとコンテンツ内容について意見を送るだけではなくて、「これっておかしくないですか?!」って大声で言いたい。

エンタメコンテンツの制作に携わる人には、“面白さ”“世間の注目”の名の下に押さえ込まれてきた声をより受け入れる土壌を築いてほしい。問い合わせフォームを設置するだけじゃなくて、コンテンツの在り方を問い直す発信を様々な仕方で積極的にやってほしい。番組出演や表舞台での活躍と引き換えに、推しを手玉に取られるようなことはもうたくさん。

ただ、ぐるぐる考えながら再度「彼女へ」を読んで思ったんですけど、しんどいし言いたくないことも、「またなの?」と思うようなこともきっと逐一言わないとダメなんだろうな、と。本当に言いたいことを我慢して、「最高だった」「可愛かった」とか良いことだけをTwitterやブログに書いているだけでは、モヤモヤが自分の中だけのモヤモヤで終わってしまう。アイドルが下ネタを話したり過激な発言や行動をしたりしたら喜ぶと思ってる?喜ぶと思われてる?「いえ、違います」って言わないと伝わらない。ぽつぽつと上がった声が、やがて大きな流れの変化につながるって信じるしかないんだと思った。

推しに愛嬌ポーズをさせたくない、推しを性的な消費から守りたい一心から、推しに「愛嬌ポーズしないで!」と叫んだジュギョンは、人によってはちょっとやりすぎだと感じられるかもしれない。ただ、その1つの声によってほんの少しでも変化が生まれたかもしれない、声を上げる勇気を持つ、もしくはコンテンツを問い直す誰かのステップの1歩目になったかもしれないという、希望的な可能性そのものについては思いを馳せる必要があると思う。

 

彼女の名前は

彼女の名前は

 

 

『彼女の名前は』からは少し離れるが、コンテンツを発信側から「問い直す」事例として、「あたらしいテレビ2021」と元ドル誌編集者の方のnote記事には希望を感じ、とても嬉しくなりました。このような形もいいし、コンテンツは日々アップデートしていますよ、ということをもっと発信サイドから受け取りたい。それが発信側と受け手のより活発なコミュニケーションを促して、変化へと導いていくと思った。

www.nhk.jp

↑2021年の年始にNHKでやってたテレビについて語り合うリモート座談会「あたらしいテレビ 2021」。リアリティショーの演出面とリアルの混同されやすさについて触れ、ヒャダインが「結局のところリアリティショーはやらない方がいいと思う」という旨の発言をしていたのが印象的だった。ボーッと見ていたのですが充実した内容で、もう一度ちゃんと見たいから再放送してほしいです。

note.com

↑以前アイドル誌編集者として働いていた方のブログで、インタビューの中で「好きなタイプ」をアイドルに質問し、発信することは本当に必要なのか?ということに疑問を持ったというお話。受け手である「読者」と質問を受ける「タレント」の両方にとって、この質問ってメリットがあるのか?というのをメディアの発信サイドにいた筆者の方が問い直していて、とても読み応えのある良い記事だなあ、と感じました。あと、この記事を呼んでSexy Zoneに興味を持った(実際にSexy Zoneに取材した時の話が書かれています)。

2020年に出会えて良かったもの

あけましておめでとうございます。2021年になりましたね。

2020年内に振り返りそびれましたが、2020年、出会えて良かった映画や本、ドラマ、音楽などエンタメを振り返ります。自分の中で新鮮味があったものを中心に選んでみたら、韓国!タイ!みたいなラインナップになった。海外旅行に気軽に行けない時代なのに、海外への興味が強くなってしまった。「2gether」などは気持ちが強いのでまた別途何か感想を書きたいな〜と思っています。

2020年に出会えて良かった映画

『パラサイト 半地下の家族』

パラサイト 半地下の家族(字幕版)

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  • 発売日: 2020/05/29
  • メディア: Prime Video
 

 

賞レースで大変盛り上がったポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』、普段そんなに映画好きというわけでもない私が見ても面白かった。ストーリーがずんずん進行していくのと、サスペンスがいろいろなところに仕掛けられているのが見ていてよかった。咄嗟に出た行動とか嘘が連なってすごく大きなうねりになっていくこと、ひょんなところに大きな秘密が隠れていることなどから、平坦に見える世界が実はとても歪な形をしているのだ、ということに気が付く。

また、半地下の家をはじめ、韓国の切り干し大根の匂い、チャパグリ(ジャージャー麺)など、今まで全く知らなかった韓国の文化的要素が散りばめられていて、韓国の文化に興味を持つきっかけになった。『パラサイト 半地下の家族』に出会ったからこそ、韓国映画K-POP、韓国文学により一層興味を持つようになったと思う。

『お嬢さん』

お嬢さん(字幕版)

お嬢さん(字幕版)

  • 発売日: 2017/08/21
  • メディア: Prime Video
 

 

韓国映画をもっと見たい!と思って真っ先に見た『お嬢さん』がよかった。2020年公開の映画ではないが……。どんでん返しの痛快な感じと、キラキラしたスッキとお嬢さんのシーンが印象に残り続けている。「私の人生を壊しに来た救世主」はパワーワードすぎる。

 

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『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』 

イントゥ・ザ・スカイ ~気球で未来を変えたふたり~

イントゥ・ザ・スカイ ~気球で未来を変えたふたり~

  • 発売日: 2019/12/06
  • メディア: Prime Video
 

 

普段はあまり探検ものの映画を意識的に見る機会がなく、気球に乗って上空にいくとどういうことが起こるのかを映像で見られて良かった。昔風の衣装や空気感も好き。あと主演のフェリシティ・ジョーンズと、エディ・レッドメインの『博士と彼女のセオリー』コンビをまた見られて嬉しかった。ホーキング博士しかり、ルース・ベイダー・ギンズバーグしかり、知的な役柄を演じる時のフェリシティやエディがめちゃめちゃ好きなので、パイロットと学者という役柄もまたとても良かったです。

2020年に出会えて良かった本

金原ひとみ『fishy』

fishy税込1,320(2021/01/02時点)

飲み仲間の女3人の人生と内面を映し出した本。友人と飲みながら話していて、ふとした発言に思わずモヤモヤする時の空気感がリアルで、読んでいて「わかる〜」となる。夫が不倫に走ってしまったサレ妻の弓子と、都合のいい女ポジションに甘んじつつも、不倫の恋にのめり込んでしまった美玖、娘がいると話しながらも実際のところは素性を誰も知らないユリ。それぞれみんな訳あり。でも人と人との関係性において平等であることなんてなく、その不均衡さをありありと描いているところにモヤッとしながらもスカッとする。3人を繋ぐ関係性の形はいびつだけど、美しいものだと思う。

登場人物3人のキャラクターは、それぞれに強烈さがあり全面的に共感することはできないが、なぜかどこかしらに親しみが湧いてしまう。好きな場面は、美玖がナンパ男に盗撮されていたことに気づき、男が寝ている間にスマホを奪ってヒールでめちゃめちゃに壊すところです。すごい良かった。

 

チョ・ナムジュ『彼女の名前は』

彼女の名前は税込1,540(2021/01/02時点)

 『82年生まれ、キム・ジヨン』の筆者であるチョ・ナムジュによる短編集。いずれも女性を物語の主人公に据え、結婚・離婚から労働、介護、同性愛など様々なテーマから、社会的な抑圧に対して立ち上がる“彼女たち”の姿を描く。自分自身に重ね合わせたり、祖母や母に重ね合わせたりしながら読んでいくと、日本と韓国、国は違っていても共通した生きづらさがあると感じた。立ち上がり、声を上げる登場人物たちに勇気づけられるし、友人のような親しみが湧いてくる。

2020年に出会えて良かったドラマ

「MIU404」「アンナチュラル」「逃げるは恥だが役に立つ

「アンナチュラル」と「逃げ恥」は2020年ではないが、今年になってやっと見たもので……。3作品とも、ものすごく没入して見た作品だった。ドラマにおいて面白いな、と思うポイントは、キャラクターに魅力を感じるかどうか、と「もっとこの物語を摂取したい、この物語の世界の中にいたい」と思わせるかどうかだと思う。

「逃げ恥」のみくりさんと平匡さんの、契約結婚に始まりお互いを尊重し合おうとする関係性や、「アンナチュラル」で徹底的に人の死と向き合おうとするミコトの真摯さと、それでいてどこか飄々としたキャラクター、「MIU404」の伊吹と志摩のお互い干渉しないし仲がいいかと言われるとそうでもないけれどたしかに強力な結びつきなどが、物語の世界に没入させたのだと思う。特に「MIU404」は、SNS社会におけるデマの拡散やバッシング、技能実習生の問題など現在進行形の社会問題を扱っていたので入り込みやすく、最終回まで夢中になって見ていた。

 

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「2gether」

タイでBLドラマが熱いらしいという噂は聞いていたものの、「ふーん?」と思いつつ今までチェックしてこなかった。秋からのWOWOWでの「2gether」放映を機に軽い気持ちで見たらどハマりしてしまい、一気にタイBL沼の深みを知ることに。私の2020年下半期をタイBLドラマがかっさらっていったと言っても過言ではない。本人たちも仰ってることですがとにかく主演のBrightWinがかわいい。また、すれ違う恋愛模様やときめき仕草などが随所に散りばめられており、キャーキャー言いながら見られるのが良い(ただ、細かく見ていくとツッコミどころもあるとは思うが)。主人公のタインとサラワットの、なんだかちぐはぐなようで、何やかんや相性のいい関係性が見ていてほっこりする。

 

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「2gether」をきっかけに、様々なタイBLを見たくなったので現在色々追っかけ始めている。今は「2gether」でタインの友人・フォン役を演じたKhaotungの主演ドラマ「Tonhon Chonlatee」を見ているが、Poddさん演じる相手役のホモフォビアが中々しんどいなど、ツッコミどころが多い。でもそれなりに前のめりに見ているので、ツッコミを入れつつ物語に没入してはいるんだと思う。

2020年に出会えて良かった音楽

BTS「Map Of The Soul: Persona」

 

Boy With Luv (feat. Halsey)

Boy With Luv (feat. Halsey)

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元々MAMAMOOが好きだったのでBTSもそれなりに見てはいたものの、2020年に初めてCDを買ってみた。それがこの「Map Of The Soul: Persona」(2019年発売)だったのですが、全編を通してどんなに自分たちが世界のメジャーなステージに立とうともファン(ARMY)の元へ帰ってくるよ、ファンの愛に僕たちは生かされているんだ、っていうメッセージが表現されていてこんなにファン思いのアルバムある…?と感動してしまった。優しい世界が広がるアルバムだと思う。このアルバムだけでなく、BTSのいくつかの作品に共通して描かれる「自己愛」のコンセプトもいいなあと思っています。推しはJ-HOPEさんとSUGAさんです。

Dua Lipa「Dua Lipa」

New Rules

New Rules

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MAMAMOOのファサをフィーチャリングした「Physical」から気になってチェックしたデュア・リパの1stアルバム「Dua Lipa」(2017)が良かった。温度感が丁度良いというか、めっちゃキラキラバキバキなエレクトロニックサウンドではなく、若干の低体温さが性に合っていて心地いい。「New Rules」の言い聞かせる感じと最後の吹っ切ろうな!というメッセージ、あとMVがものすごく好き。 

Lady Gaga, Ariana Grande「Rain On Me」のパロディ

Lady Gaga “Rain On Me with Ariana Grande” Official Parody - YouTube

レディーガガの曲の中で一番好きかもしれない。アリアナの歌がカットインすることでポップさが増してるのかも。あと、渡辺直美ゆりやんレトリィバァのパロディが見ていてクセになるクオリティの高さで、思い出した時に何回も見てしまう。足に刺さった団子食べるのか〜みたいなお笑い要素も持たせつつ、本家にリスペクトを払ったパロディだとこんなに魅力的に仕上がるんだな、というのが新鮮だった。ガガ&アリアナもかわいいけど、直美&ゆりやんもかわいい。