服を着る in TOKYO

ファッションとエンターテインメントについてふわふわ語る

何度この気持ちを飲み込めば

何度この気持ちを飲み込めば良いんだろうか、と思った。

 

Paraviオリジナル番組の「A.B.C-Zの1000本ノック」の新企画「えび銭湯」を見た。A.B.C-Zのメンバーが現役ジャニーズをゲストに迎えて銭湯を訪れ、お風呂の中で“全員タオルなし”で赤裸々トークが展開されるというもの。初回のゲストとしてふぉ〜ゆ〜の辰巳くん・福田くんが登場した。

番組の情報がリリースされた時点で「タオルなし」と書いてあったとは言え、湯船に浸かってMC・ゲストがトークを繰り広げる、いわゆるテレビの温泉ロケ、銭湯ロケのような形で番組が進んでいくものだと思い込んでいた。甘かった。裸であることを強調するようなアングル、あえて全身を映すカット、雑なモザイクのかけ方、「銭湯のぞき見トーク」というタイトル。朝配信だったので最初は「朝風呂だ〜」とか言いながら呑気に配信を見始めてしまい、朝から暗澹たる気持ちになった。もっとちゃんと告知文を読んでおくべきだった、と今振り返って思う。

有料の会員制サイトの配信だから、見たい人が見るものだから、とかそういうことではなく、倫理的にアウトすぎる。10代のファンが家族と一緒に見る可能性だってあることを制作者は考えたのだろうか。また、ほぼ裸の映像が広くネットにアーカイブされることの、被写体への影響を配慮できなかったんですか?

番組途中で展開された、体の見せ合い・比較のやりとりも見ていてキツかった。修学旅行のお風呂の中で友達同士でやってるならまだわかる、でも広く世の中に向けて放送される番組の中で、ごくプライバシーであるはずのやりとりを開けっぴろげに(なおかつそれがあたかも見所であるかのような体裁で)見せられるとキツい。身体的特徴のいじりのようなやりとりではなかったけれど、「コンプレックスも曝け出そう、“赤裸々トークなんだから”」みたいな制作側の意図みたいなものを感じ取ってしまってしんどかった。“現役ジャニーズを脱がせたら面白い”みたいな意図が透けて見える。つらい。

トークの内容そのものは、今まで聞いたことがないような4人の話も登場して、聞き応えがあってとても面白かった。ただ、映像があまりに配慮に欠けていて、気持ちが削がれていた。

番組に関しては、100歩譲って“タオルなしで撮影する”というコンセプトはそのままだったとしても、撮影の仕方もそうだし、映像にした時の編集の仕方で演者に配慮してほしいです。全身が強調されない映り方にする、モザイクをしっかりかけるなど。番組は“背徳感”を謳ってるけど、私は見ていて途中から搾取に加担している気持ちになった。ファンが喜ぶだろうと思ってあの映像が完成したのであれば、そこは再考してほしいです。

こういうことを書くと「嫌なら見なければ良い」って言われそうですが、この形式が続くならもう見ないんですけどね。でも、推しが出演しているものをファンが見たいと思うのって当たり前のことじゃないですか。で、推しが出ているコンテンツを安心して見ていたいっていうのも当然だと思うんですけど。推しが出ている番組を楽しく見たい、ただそれだけ。

推しが出演、って書いてあるだけで、私はファンだから嬉しいんですよ。活躍してるなあ!って思うんですよ。でも、彼らの「活躍」の一つとして、この番組をやらなきゃいけなかったのか、って考えると色々、色々思うことがある。彼らが自らの意思で、同意してやっていたとしても。

だって裸で映す必要ないんだもん。そうしなくたって面白くなる方法いくらでもあるし赤裸々トークだっていくらでもできるし、センセーショナルにしたければそれこそ演出とか編集とかでどうにだってできたはず。演者を大事にしてください。

 

また、今回の番組からは少し逸れますが、この他にも推しが「テレビや配信番組に出演!」のお知らせを見て喜んで、実際に番組を見ていじりや自虐ネタでフォーカスされているのを見るっていう流れが多いなと感じています。

プロモーションのために必要なんだな、と思って今まで見ていたけど、セールスポイントは他にもあるはずなのになんで自虐ネタとか下ネタみたいなフォーカスのされ方が多いんだろう。ファンとしてどういう気持ちで見ていれば良いんだろうか、このもやっとした気持ちを何回飲み込めば良いんだろう、と思う。

 

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