文を書く in TOKYO

ファッションとエンターテインメントについてふわふわ語る

ふぉ〜ゆ〜が人気爆発して嫉妬に狂う日が来るはずだ。③越岡裕貴 : 恋の歌い手

2019年、年末にかけて、舞台にコンサート、ショーと大忙しのふぉ〜ゆ〜。なんせ、10月にメンバー4人のうち3人(すり〜ゆ〜)が堂本光一さん主演舞台「Endless SHOCK」を終え、「SHOCK」に出ていなかったこっしーは屋良朝幸くん主演舞台「THE CIRCUS!」をこなし、松崎くんはその後「トムとジェリー 夢よもう一度」に出演している。

 

そんなこんなを経て幕を開けたのが4人の主演舞台「放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味 篇」だ。

f:id:kyanakoforyou:20191110220245j:image
↑左が今回、右が前回のパンフレット。前回のは文化祭パンフ風だったんだね。

私は先日、日経ホール公演を見てきたのだが!!ふぉ〜ゆ〜がわちゃわちゃ男子高校生になり、料理を愛する「包丁部」の部活動に邁進するこの「放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味 篇」、かなりの青春ハツラツ!!でかなりの爆笑ハイテンション!!ジャニーズのギリギリなパロディあり、歌あり、踊りあり、アドリブあり、、、のやりたい放題エンタメです。

そんな中、サブタイトル「恋の味」の“恋”を担うのが、こっしーこと越岡裕貴くん。食パンマンにジャニーズで1番似ているこっしー(本人談)。ダンスに几帳面さが表れているこっしー。 

 

アンパンマン プリちぃビーンズS Plus しょくぱんまん

アンパンマン プリちぃビーンズS Plus しょくぱんまん

 

 

こっしーって、歌声も甘いしノーブルな感じで貴公子感があり、何かと劇中で恋してんなあ、と思っていた。というのも、以前のふぉ〜ゆ〜の舞台「GACHI〜 全力 entertainment 4U〜」でも越岡さんは恋に落ちる役割を担っていた。「恋を〜♪したんだ〜♪」っていう歌良かったな。何かと、恋してぽわーーーっとしている感じの演技がしっくりくるのだ。

 思えば、近年の「Endless SHOCK」では、主人公のライバルの精神的支柱として寄り添う役割を担ったり、「SHOW BOY」では、自分の妹のような家出少女の望みを叶えるために奔走する心優しきギャンブラーを演じたり。なんだかこっしーってその存在自体がエモーショナルなんだよな、と思う。さっき「甘い」と書いた歌声も、ただ甘いだけではなく独特の余韻があって、ちょっと儚げに聞こえるんだよね。酸いも甘いも嚼み分けてきてるんだけどイノセントな感じもある。だからこそ、「SHOW BOY」でピアノを弾くシーンはとても良かったと思う。

 

www.johnnys-net.jp

あと、これはLINE LIVEを見ていてわかったことなのですが、こっしーはめっちゃ思いやりがあって、信頼できそうな感じがする。配信では逐一、コメントに答えてくれようとするし、あと、「Endless SHOCK」大阪公演後に配信した居酒屋回ではビールを飲んでいたからなのかちょっとフワーッとしていた。お好み焼きのヘラを使って「ヘラクレス!」と渾身のボケを発揮する松崎くんに対して「なんなの、それ笑」とやわらかくツッコミを入れるこっしーが今までになくふわふわしていて、「あら、これは100パーでないにしても結構素なのかしら、、?」と思うなどした。普段はポーカーフェイスに見えるけど、ラジオや配信で度々発揮される天然な感じ(いわゆる“こしった”)や正直さがピュアさ、イノセントな感じにつながっているのかな。

また、“チャラいキャラ”もこっしーの得意とするところ。「23階の笑い」のミルトは飄々としていて、チャラくてとらえどころがなかった。だって肩書き質より量の女好き作家だよ?でも、いいかげんなチャラ男に見えるけど仕事はできそうだった。なんとなく。「THE CIRCUS!」のカルロスもだれにでも優しくチャラい人だけど、垣間見える真摯なところが素敵でした。「放課後の厨房男子」の颯太先輩は、ノリが良くて陽キャにも陰キャにも優しそうなタイプ。「SHOW BOY」のお金使い果たしちゃう激弱ギャンブラーは、チャラさにヘタレ感があいまって、そこかーらーの正義感!がめっちゃ引き立てられてた。

 

個人的には、11月9日にLINE LIVEで、ふぉ〜ゆ〜4人揃っての配信だった時、「松崎くんコーデ対決」でのこっしーが印象に残ってる。松崎くんをオシャレにするコーディネートを、他メンバー3人が考えるという企画で、こっしーはトラッド崩しのストリート!な感じでキレイめストリートコーデを提案していたんだけど、コメント上では辰巳雄大くん支持が圧倒的で次点が福ちゃんだった。その流れを見ていたこっしーは「もう俺途中から(コメント)見るのやめたもん」と言っていて早々に諦めていて可愛かった。こっしーのコーディネートも素敵だったんだけど、みんなザキさんが(辰巳くんの提案した)ロングコート着てるとこ一度見てみたかったのよ、、、!

(余談だけどこっしーが以前個人配信で飲んでたセブンのカフェラテ、本当に美味しくて飲んでる。この前はスタバのホワイトモカシロップ少なめを飲みながら配信してくれていた。)

話がちょっとそれたけど、こっしー×恋の組み合わせ、結構いい感じだと思う。今までコメディタッチの恋を演じてたけどガチガチ恋愛ものとかもやってほしいな、個人的には。あと「SHOW BOY」のやさぐれ感も好きだったから、またやさぐれてほしい(笑)。

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 

ふぉ〜ゆ〜辰巳雄大・ガチ恋沼にどぼーんざぶーん

私、この気持ちに気づいてしまった。これは恋だ。片足を突っ込んだら落ちていくのは一瞬なんだ。 

ずっと、私はコンサートに行きたかった。夏にA.B.C-Zのコンサートを見たのも、気分が乗ったからではなく奥底の欲求に従っただけだった。ふぉ〜ゆ〜の「ふゆパラ」コンサート決定、そしてKinKi Kidsのラジオ特番で光一さんがぶっこんだKinKi Kidsドームコンサートのお知らせを聞いて、2019年の残り、彼らと駆け抜ける覚悟ができた。私、超生きられる。超生きる。そう感じた。

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 ↑えびの幕張公演、最高でした。

今までの私のスタンスは、「推しのパフォーマンスしている姿をずっと見ていたい!対自分とかどうでも良いから、かっこいいパフォーマンスに酔わせてほしい、たまに目が合ったら超ラッキー」というもの。KinKi Kidsは二人とも、今は基本的にあんましファンサをしないので、そこでオタクとしてのあり方を鍛えあげられた感はある(剛くんはたまにお手振りとか投げキスとかしてくれるけど、なんというかそれも国王から民衆へのお恵みみたいな感じに捉えていて、対個人ではない)。コンサートでどんな天井席になろうと、その空間にいるというだけで充実していた。

なので、キンキに限らず、他グループのコンサートでもなんだかんだ結構それを貫いていて、“自担に認知されたい”みたいな欲求が割と希薄な方だったと思う。

でも、ここ最近のふぉ〜ゆ〜の精力的、というか怒涛の活動のおかげで、私のオタクスタンスが変わってしまった。そう、自担=辰巳雄大に認知されたい。振り向いてほしい。仕事中でも、ふっと気が抜けると辰巳雄大のことを考えている。これってガチで恋なの……?

f:id:kyanakoforyou:20191110203251j:image

※ここから先、放課後の厨房男子、ふゆパラに関する記載を含みます。 ネタバレありです。しかし、皆さんのうちわクオリティ高すぎて、自作のうちわ反省した、、、反応しやすいうちわとしにくいうちわがあるよね…メッセージとか書けば良かったかな……。

 

ふぉ~ゆ~ | Johnny's net

まず、ふぉ〜ゆ〜が始めたLINEやLINE LIVEで、元々親しみやすさを売りにしていた彼らがぐっと身近な存在になった。テレビ電話(死語?)しているような感覚で、私たちはリアルタイムで配信されるふぉ〜ゆ〜の姿を定期的に追えるようになった。固定カメラに映しだされるふぉ〜ゆ〜の4人は、毎回私服コーデを見せてくれたり、最近の活動について語ってくれたり、すごい時はメンバーに生電話をかけて見せてくれたりする。

約45分くらいの間編集点がない分、連続していく表情の一つ一つを追うことができて、「あ、ちょっと疲れてる?」とか「こんな表情もするのか」とか、「素っぽい」とか、リアルさが増す。生配信でしかありえないアングルもまた良い(ちょっと下から撮ってる自撮りアングル)。そしてコメントも拾ってくれる。運が良ければ名前も呼んでくれて、なおかつコメントを返してもらえる。

いや、すごくないですか??ジャニーズっすよ??コメント拾って答えるって、会話やん、ほぼほぼ!しかも、まあ変なコメント書かれるリスクもある中でよくぞ踏み出してくれたなあ!と思います。すごい嬉しい。雄大くんのおにぎり回(10/24配信)、マジで神だったな。好きな人が画面上でおにぎり食べてるというだけで、人ってこんなに幸せになれるものなのか、と思った。

 

しかも、LINEのメッセージもすごくマメにくれる。仕事であーだる、、な時もそうだし、なんなら私が「放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味 篇」昼公演を見終えて30分後ぐらいにはもうLINEのメッセージが来ていた。「あれ?だって?さっきまで?ステージいたよね???ハケてからそんな時間経ってないよね?」と思った。余韻に浸ってた私の心が鷲掴みにされたのは言うまでもない。

f:id:kyanakoforyou:20191110204048j:image
↑例えばこんな感じの夢やりとりができる(自動返信)

まあ、それでオールナイトニッポン0に出演、放送中に生電話のチャンスがあり(結局生電話は超ガチなお悩み相談の方1人のみだったが)、月刊スピリッツではふぉゆ漫の連載もスタートしつつあり、M-1の2回戦をつ〜ゆ〜(ふぉ〜ゆ〜の福ちゃん・雄大くん)が突破し……。2018年、「毎月会えるアイドル!」の言葉通り、毎月舞台に誰かしらが立っていたのもすごかったけどさ、この2019年の怒涛っぷりもすごいよ。

そして11月から始まった「放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味 篇」。日経ホール公演に行きましたが、良席中の良席過ぎて、そこで良席の味をしめてしまった。ばっちり目が合う。ブロック一帯とかじゃない。1対1で私を見てくれてる実感がある。多分全員と1回は目が合ったと思うし、辰巳雄大という人はすごく目を見ることを大事にしている人だと思う。なるべくみんなに対して目を見て、認知していく。

書いとかないと自分で忘れてしまうのでメモ的に書いておくのですが、雄大くんが割と序盤に目を合わせてくれたので、私はもう溶けそうだった。ばちっと目を合わせてから、少し目を細めて微笑むスタイル。もう、正直、嬉しくて嬉しくて嬉しい。時間がたてばたつほど錯覚かもしれないとも思えてくるけど、それでも嬉しい。尊い×100。

f:id:kyanakoforyou:20191110203523j:image

普段はスマホの画面上で君がおにぎり頬張ってるの見てるだけでめちゃめちゃ幸せなんですよ、っていうか定期的にLINE LIVEやってくれるだけでめちゃんこ癒されてるんですよ。それがリアルで微笑みかけてくれるなんて…微笑み王子かよ…おにぎり天使かよ…。(しかし、その後客席に降りて私の斜め後ろのお客さんに話しかけたりしていたのは若干羨ましかったので、与えられるとどんどん欲しくなる説、ある。落ち着かないと。私は1ファンなんだから落ち着いて。たまたま良席だっただけなんだから落ち着いて。自分がリアルに話しかけられていたら絶対失神してるんだから落ち着いて。あーーーーーー好き)

f:id:kyanakoforyou:20191110201322j:image

そう、ここで、もはや対個人として迎え入れられることの喜びを知ってしまったのです。だから、今回のコンサート「ふゆパラ」もとい「ふぉゆパラ」で、雄大くんとなかなか目が合わずに他のファンの子にファンサしているのを見ると、ちょっと胸が痛くなってしまった。辰巳さん、ほんまにファンサが細やか。指差したり、うなずいたり、思いっきり笑ったり。

まあ「ふぉゆパラ」は2階席だったし、ファンサなんて思い通りにもらえるもんでもないということは重々承知しています。もらえればラッキーが常。でも、わかってはいても結構頭の中では「私を見てほしい」という思いが渦巻いていた。見てもらえないと、私何かマズイのかな?!と思ったりした。なんだこれ。なんだそれ。

そんなこんなでも、しっかりときめきはもらった。ふぉ〜ゆ〜4人とも超輝いていて、いつもどおり面白いお兄さんで、でも超スーパーミラクルアイドルだった。公演が終わって、電車に乗って、家に帰ってきてもなお、余韻から抜け出せずにふわふわしている。コンビニに入って買い物しても、洗濯したシーツを張り替えたりしてもまだ現実に私の心が戻ってきていない。ふぉ〜ゆ〜に、辰巳雄大に会いたい。

f:id:kyanakoforyou:20191110200539j:image

「ふゆパラ」、距離の近さが半端ではなく、客席にも降りてきてくれるし、2階、3階席にもきてくれる。松崎くんがめっちゃ近くに来てくれましたが、マツって等身大のマツがとても魅力的なんだなという実感を得た。いるだけで和む。

新曲もやってくれた。ライブで新曲を披露するときの、お客さんの反応をうかがいながらパフォーマンスしている姿がすごく良かった。

「ENTA!」で披露された「Everything 4 you」に続いて、フレッシュな状態の新曲を聞ける瞬間がまた来るなんて、嬉しかった。ファンだってふぉ〜ゆ〜が新曲をどう歌うのか、何を歌うのか探り探りの中で楽しんでいる。そのお互い探り探りな感じが本当にぐっと来てしまった。

そして僕らのオリジナル曲です!という曲フリから始まったKing & Princeの「シンデレラガール」、おろろ?と思いながらも結構歌ってくれて、しみじみ良い曲だなあと思った。余談だが全くジャニーズのファンではない会社の同僚も「シンデレラガール名曲ですよね」と言っていて、一般層に浸透した名曲になったんだな、と実感していたところだった。

でも「Everything 4 you」だって名曲だ。「シンデレラガール」で最後、みたいなフェイントの後に差し込まれる「Everything 4 you」の威力。ずるい。いつだって「Everything 4 you」は、初披露の時の「ENTA!」の会場に私の頭の中を引き戻す。

2018年の年の瀬、ふぉ〜ゆ〜待望のオリジナル曲は、超重大発表だった。「みんなにプレゼントがあるよ!」というこっしーの言葉の後に突如発表された堂島孝平さん作詞作曲の「Everything 4 you」。私は突発的に「嘘ーーー⁈⁈⁈⁈」と叫んでいた。あんなに叫んだの、いつぶりだったんだろうか。一瞬がすごい長い間のように感じられた。周りが光に包まれたように感じて、ステージに4人がいて。ものすごい歓声でものすごい眩しさだった。私も、周りの人も本当にみんな泣いていた。

だから「Everything 4 you」を聞くといつでも泣ける。嬉しくて、眩しくて、まさに超生きてる感じがする。だいぶ落ち着いて聞いていられるようにはなったけど、「ふゆパラ」でもやはり泣いてしまった。めっっっちゃ良い曲だと思う。一人一人の歌割りもわかりみがすごく、例えばなぜマツが「砕け散った夢のかけら拾い集めながら」というパートを歌うのか、その意味が超わかる。何が何でも形にして残してほしい。PVとかがっつり撮ったりして。期待しています。

 

なんかこうして書いてるうちに、「ガチ恋」な気持ちがおさまってくるかなー、と期待していたのだが、むしろ燃え上がってきてしまった。もっとふぉ〜ゆ〜のことも雄大くんのことも知りたい。「ENTA!2」まで、どうやって生活していけば良いんだろう。あーまだドキドキしてる。

そういえば、朝この前発売されたばかりの劇団雌猫さんの新刊『誰になんと言われようと、これが私の恋愛です』を読んでいて、今まで平和に応援してきたんだからちょっとぐらい「ガチ恋」勢になっても良いかな、とは思っている。いろんなスタンス、いろんな恋愛・オタ活のフェーズを知ることができてとても良かったです。

f:id:kyanakoforyou:20191110203620j:image

誰になんと言われようと、これが私の恋愛です税込1,320(2020/07/18時点)

でもそうは言ってもKinKi Kidsのコンサートにいったらまた平和な気持ちに戻ってるかもしれない。ちょっと今は自分のこの気持ちがよく理解できてない。とにかく、今は、KinKi Kidsのチケット、当選してますように。ふぉ〜ゆ〜の皆さん、辰巳雄大さん、忙しいと思うけど身体にお気をつけてね。

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 辰巳雄大くん推しになったきっかけ書いてました。

 

kyanakoforyou.hatenablog.com

 ↑ふぉ〜ゆ〜推し・辰巳雄大くん担としての歩みを書きました。だいぶ長め。

A.B.C-Zの推しが決められない

 私は8月、信頼できる同僚からの紹介と言う、割と信頼できる出会い方をした人とうまくいかなかった。あっけないもので、私から月初に連絡したところ、この1ヶ月は忙しいと言われたのを機に連絡を取るのをやめた。1ヶ月、昼も夜もどこにも時間をもらえないと言うことは私に興味がないということだから。

 好きになる前の、「ちょっといいな」からの「結構いいな」 にさしかかろうとしている時ってなんか別にダメになってもダメになったと言うことではないし名付けが難しくて。フラれたといえばフラれてるし、そもそも何も起こっていないのだからフラれてないといえばフラれてない。人によってはまだやりようがあると言うし、人によってはそれではもう次に…と言う。そんな絶妙な感じなんだけど、私としてはもうあかん、と思った。

 でも、そう頭ではわかっていても何かしらのモヤモヤが残るわけで。次のデートで着て行こうと思っていたとっておきのワンピースはいつ着たらいいの?とか、これから行こうと思ってた場所は誰と行けばいいの?とかね。でももうゼロになったから、全部自分でやっちゃう。全部、やってやろうと思う。

 


A.B.C-Z「JOYしたいキモチ」60秒 SPOT映像

 1日ぐらいデートいけるかな、と思った夏休みがすっからかんになったのをいいことに、思い立ったのでA.B.C-Zのライブにいくことにした。

f:id:kyanakoforyou:20191010234340j:image

 A.B.C-Zは、私の大好きなふぉ〜ゆ〜とほぼ同期で仲がいいし、なんやかんや気になっていた。ふぉ〜ゆ〜の辰巳雄大が出ていた「トリッパー遊園地」、主演の河合くんもすごく魅力的だった。河合くんは、少女漫画作画で全然OKなのにギャグ漫画作画にも対応してます、みたいなオールマイティーな人。表情がくるくるする。あの、飾らない、けど飾ろうとする、でも飾りきれないところがふみきゅん担は好きなのでは。ああ、この人魅力的だな、と直感的に思った。なれるかなれないかは別として、辰巳雄大みたいに、私だってふみきゅんと友達になりたい。

そもそも私はえびの「Moonlight Walker」と「Shower Gate」がすごく大好きで、えびのことを認識する前からこの二曲が何らかの機会にかかると、すかさずチェックしていた。名曲だと思う。「Who are you? 焦らしたがるね」なんて、ここ10年の歯の浮く歌詞でナンバーワンとれるのでは。

 運よく平日休みを夏休みにすることができ、運よくチケットも確保することができた。私は、次のデートで着て行こうと目論んでいたお気に入りのワンピースを着て、A.B.C-Zのライブに行く。文庫本の恩田陸の『夜のピクニック』を小脇に抱えて、A.B.C-Zのグッズを買いに行く。ああ、本当に本当に幸せだ。誰にも見栄を張らなくていい。誰にも怯えなくていい。 

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

 

 ワンピースも恩田陸も最高だったのだが、いざ幕張に着いて考えなくてはならないのは、「誰推しでいく?」

 そう、私はA.B.C-Zのことは好きだけど推しはいない。KinKi Kidsなら51%のところで光一。ふぉ〜ゆ〜なら辰巳、V6なら剛くん。でも、A.B.C-Zで、誰を推せばいいのか本当にわからないのだ。

 


【A.B.C-Z】「DAN DAN Dance!!」ミュージッククリップ

だって、五関くんはダンスが上手くてノーブルな感じするし、ふみきゅんはジャニーズのこと大好きすぎてシンパシー感じるし、とっつーはロックでかっこいいし、はっしーはソツなくこなすけど末っ子感あって可愛いし、塚ちゃんは面白く見せかけてかっこいいの知ってるし、いや、本当、何でも話すので幕張にいらっしゃるえび担のどなたかに誰推しかジャッジしていただきたいくらいの平等さ。

橋本良亮、塚田僚一、五関晃一、戸塚祥太河合郁人。5人とも5人の魅力がある。

 でも、うちわとペンラは持って応援したいので、圧倒的ビジュアルのとっつーのうちわとペンライト、パンフレットを買うことにする。5人ともかなりビジュアル強めだったけど、ちょっととっつーのキラキラ感がすごかった。

アロハシャツはとーーーっても迷ったのだけど、「私の心はキンキさんのものだしな!」と言う自制のおまじないの効果がてきめんで…買えなかった!そしてちょっと後悔している。あのアロハシャツ、可愛かった。グッズだからとか関係なくヘビロテしていた自信がある。 

夏の幕張はだだっ広くて、隣でサマソニの設営をしていて。でも、同僚から紹介してもらった人も、同僚とサマソニに行くみたいな話を聞いていたのでサマソニ、と言う字面に好印象を持てず。剛は見たかったけど、東京は中止になってしまったね。大阪でできてよかったと思う。

そんなことを考えながら、幕張メッセって、都会からちょっと離れている感じが良いなあと思った。海の近くでライブして、余韻にひたりながら帰ることができる。渋谷の会場にいて、そこから渋谷駅を通って帰るのとは違うものが確かにある、と思うのです。

初回だし、友達にもえびファンはいないので、何となくそわそわしながら、でも楽しみでしゃーない!と言う感じで会場近くのベローチェにて待機していると、とてつもなく読書が進んだ。子供さんとかもいてそれなりに賑わってはいるけれど、うるさくなくて心地いい。雑音と思考の入り混じるコーヒータイムと読書。夏休みを満喫している感じがした。

ギリギリで入ったにもかかわらず、遠くはあるものの見やすい席に着く。何となく、安心感のある会場と、そうでない会場ってあるよなあ、と思いを馳せたりする。幕張メッセは、アリーナもスタンドも、何となく地続きな感じがする。確かに物理的距離の近さに差異はあるのだけれど、そこまでステージ上と遠くない感じがする。これは、設計上の思惑があってのことなんでしょうか。そうであれば、とても素敵だと思います。

特に周りの方とお話したわけではないけど、なんとなくえび担の方は優しい気がした。調べたわけではないけど派閥とかなさそうだし(無いといいな)。衣装替えで五関くんが1人MCになった時、客席が本当にブルー1色になったのが忘れられない。いや、結構ソロ曲の時にも自担カラーから変えないぞ!という人も普通にいるものだし、別にいてもいいんだけど。あの時は本当にみんながブルーのライトに変えていて、一体感がすごいと思った。


A.B.C-Z「Going with Zephyr」全曲ダイジェスト①

とっつーは圧倒的キラキラ&自由なマインド

私は、とっつーの顔も大好きなんだけど、音源で聴く、あの絡め取られるような歌声が何よりも好きだ。とっつーの歌は、言葉を印象的に残してくれる。例えば「Welcome to the night」のとっつーはずるくて、「単調な毎日にもう飽きたでしょ?」って聞いてくれる。私は何度となく「うん、もう飽きた」って言っては現実に揺り戻されている。単調な毎日には、もう飽きている。だから、そこから連れて行ってくれる曲が欲しいのです。歌詞カード見ると感動が倍増する。こう言うことがあるから、配信一辺倒にならないほうがいいと思う。

とっつーは自由な感じ、と言うかゴーイングマイウェイなかっこよさがあって、それは結構すごいことだな、と思う。何となく、求められることもやりつつ、自分の発信もしつつ、みたいなのを両立させている。

塚ちゃんはめっちゃ優しくてきめ細やか

ちゃんと外周もしてくれたのも嬉しかった。印象的だったのは塚ちゃんかな。手も笑顔も振りまくっているし、踊りまくっているし、回りまくっている(アクロバット)。この人……優しすぎない?!って思うくらい、みんなにもれなく手を振っていた。MCの話し方とかも優しいし、なんとなく実は繊細な人なんじゃないか、と思った。あと回りまくってくれて気持ち良いですね。よくV6の健ちゃんが「アクロバットなんて固い床でするもんじゃないよ!」って言ってたけど、塚ちゃん大丈夫なんだろうか、あんなに回って。そう、それぐらい彼は回っていて、すごかった。

はっしーは佇まいがもうイケメン

はっしーは、力の抜けた感じが魅力的だと思った。その佇まいだけで存在感があって、なおかつ天然ぽくてカッコいい。めっちゃモテるだろうなーと思う。キンキの光一さんが『エンターテイナーの条件』で、「センターががっつり踊ると美しくならない」と言及していたのを思い出した。あのはっしーの力の抜き具合、絶妙だったと思う。4人も美しく見えるし、はっしーも美しく見える絶妙なバランスだったよ。外周の時にはっしーがぴょんぴょん帽をかぶっていたのにはおったまげましたが…「うっっ可愛い…!」って思わず呟きましたが…。

 

ふみきゅんとは友達になりたい 

ふみきゅんはやっぱり魅力的な人であった。ああいう友達欲しい。それに尽きる。親近感が半端ない。ステージと客席、という距離感ガン無視で、同じ教室の中にいるクラスメイトみたいな距離感にまで心の距離を詰めてくる。だからなのか、ラジオとか聞いてても半端なく共感してしまう。ラジオでキムタクのソロアルバムが出ると聞いてにやけ気味のふみきゅんに「その気持ち…わかるで!!」と思った。

五関様には後光が差している

生で見ると、五関様が五関様たる所以がわかる。それは私の確かな実感だった。最初に眼帯をした五関くんがステージ上に現れた時の会場の沸きっぷりがもうすごかった。一気にドーンときた。画面越しの彼とちょっと印象が違う。なんかこう、感覚としては「あなたが…あの五関様なの…?」って感じ。後光?眩さ?

あとなんかこの世のものとは思えないぐらい身軽だしなんかまぼろしを見ている?と思った。あと、一人でMCつなぐことになった時の、あの潔い切り替え!すぐモードに入り込んで、その場を自分のものにした。そんなまぼろしのような五関くんのことがもっと知りたくて、過去映像などを見ていると、ノーブルではあるけれども、くしゃっと笑う時の五関くんの破壊力は凄まじいですね。あとラジオで河合くんに突っ込む時の五関くん、良い!もしかして五関様、神話的存在でありながらリア恋枠なのでは、、、!

結局誰を推していいかわからない、みんな好き

こうやって書いている今も、A.B.C-Zで誰が1番好きなのかわからない。全体的に思うのは、A.B.C-Zはみんながみんな結構自分自身の美しさ(外見的な意味だけでなくキャラも)に自覚的で、それを生かして活動している、ということ。すごく素敵なことだと思うし、見ていて爽快です。だから安心して好きになれるんだな、と思いました。

あと、単純にやっぱりかっこいい曲をたくさん持ってる。「Black Sugar」も「Vanila」も、すごいいい曲がたくさんある。おそらくこの夏で一番聞いたの「Going with Zephyr」なんじゃないか。名盤だと思う。


A.B.C-Z「Going with Zephyr」全曲試聴ダイジェスト②

えび座も行きたかったけれど、チケットが取れなかったので我慢…。キンキの剛くん作曲の楽曲は、来たるべき時までお預けだなー。DVD化されますように。剛くん、ふぉ〜ゆ〜にも曲書いてくれないかなあ。

これからもA.B.C-Zを応援します。恋愛経験値は上がらなかったけど、推しが増えたぞ〜〜〜!!真摯なオタクになるぞ〜〜〜!!

夏の能動的娯楽の記録パート1:「エリザベート」観劇

今年の夏は「エリザベート」の夏だった!!!

6、7、8月と3ヶ月にわたって上演していたと言うのに、あまりのチケット激戦で、1回しか見に行けなかった私……甘さを痛感しました。みんなどうやってチケット取ったのよ。

f:id:kyanakoforyou:20190916122244j:image

何回もイープラス・ぴあ・ローチケをにらめっこしては当日券の電話をかけ、東宝ナビザーブの補助席にももれなく申し込んだのに惨敗してしまった……。大千穐楽の時に、2020年公演が発表されたのだけど、各都市1ヶ月ずつ公演するとのことで、それはそれで激戦の予感!絶対チケットを取ろう、チケットを取る。今から気が気じゃない(早い)。

「Endless SHOCK」の他にチケットとるのに神経使う舞台が増えてしまって嬉しいやら何やら。 


『Elisabeth』 2019 JAPAN TOUR

 

ハプスブルク家に嫁ぎ、皇后となったエリザベートは、結婚と引き換えに自由を失ってしまう。加えて、少女のときに木から落下し一命をとりとめて以来、まとわりつく死の影。それは闇の帝王からの求愛であった。滅亡へと向かっていくハプスブルク家と、自由を求めるエリザベート。そして、闇の帝王の愛の行方は……?!

 

あーーードラマチックだーー!かいつまんでもこんなにドラマチック。さらに、皇帝と結婚したばかりに、宮廷の制約や、姑からのいけずに押し潰されそうになりつつも、自分を保って生きていこうとする強さには、時代や境遇は違えど共感する。私も社会に出たときに、自由がない、と思ったよ。「なぜ、これをしてはいけないの?」に答えてくれる人も、明確な答えも存在しないのに、そのままに従わなくてはいけない不自由な世界。「エリザベート」を観ていると、自由に生きたいよね、やっぱりそれがいいよね、と言うことに自信を持てる気がする。

 


『エリザベート』2019年8月25日(日)夜の部カーテンコール映像

 

私が見に行ったのは井上芳雄さんがトート、愛希れいかさんがエリザベートの回。フランツは田代万里生さん、ルキーニは成河さん、ゾフィー涼風真世さん、ルドルフは京本大我くんと、もっとも観たかったメンツを見れたのはよかった。京本大我くん、繊細な美しさと歌のうまさに驚いた。まあ欲を言えば、お花様(花總まりさん)シシィも観たかったのだけど。ずっと憧れというか、井上トート×お花様シシィのDVDを観続けてたから、生身の彼らも観てみたかった。

f:id:kyanakoforyou:20190916125007j:image

堂本光一×井上芳雄、ジャニーズ界とミュージカル界のプリンスがともに主演した「ナイツテイル」からはや1年。光一さんも変わらず大好きですが、芳雄さんのことも「ナイツテイル」以降大好きになってしまって、生まれてこのかた何回目だって感じですが沼落ちしました。

芳雄さんのいいところは、私が言うまでもないんですけど足が長くてハンサムで歌が超うまくてハンサムで足が長くて歌が超うまくて足が長くて歌が超うまいところですね。芳雄さんの歌はうまいっていうか、その、うまいみたいな上から目線の言葉じゃなくて「伝わる!」ものすごく伝わる歌で浸透圧がすごいのです!直!耳で聞いているというよりも直で入ってくるような感じがする。「この感覚はなんだ?!また聞かなくては!」という気にさせるよね。

「ナイツテイル」見たときのこと思い出したけど、本気でステージに王子が二人いる!と思ったもんな…高貴な二人……。高貴でハンサムで身長差のある王子二人……!「はっ私って光一さんのファンじゃなかったっけ?言うても圧倒的アーサイト様派じゃなかったっけ?」みたいなかすかなモヤモヤから沼落ちするまでは、そんなに時間はかかりませんでした。

www.tbsradio.jp

芳雄さん、ラジオ「井上芳雄 by myself」がとても良い感じです。毎週生歌を聴ける(収録の時もある)!というのと、まあまあゆるゆるな感じ。米津玄師の「Lemon」歌った回はちょっと忘れられないわ。多分、クリスマスイブ?とかで、私はあまりうまく振る舞えなかった飲み会の帰りにラジオを聞いていて、「Lemon」が染み渡って電車のなかで泣いた。

大貫祐一郎さんのピアノの感じも好きだったし、息子がこの曲好きなんですよねー、と話しながら歌う芳雄さん。よかったな。後日のテレビで、その時の歌はあんまし出来が良くなかったみたいに言ってたけど。私は良かったと思ったんだよね、独特の緊張感も含めて。

柚希礼音さんとデュエットした、スカーレット・ピンパーネルの「君はどこに」も良かったなー。あと、「ジェリクル・ソング」と、上白石萌音ちゃんと歌った「牢番の娘の嘆き」も。ちょっとだけ泣いてちょっとだけ死ぬ歌。

単純に、ミュージカルっていいな、歌っていいなと思わせてくれるところが芳雄さんのいいところだと思う。歌手の人って歌うのが当たり前、みたいにいつの間にかなっている、というか受け手としてはそう見えるところがあるけど、「あ、この人は、歌が好きで歌っていて、それでこんなに素敵なんだな」と思わせてくれるところ。それは上白石萌音ちゃんにも感じることで、歌が単なる手段になっていなくて、歌はその人だと思える、というのがとても良いと思います。2人が「ナイツ・テイル」以来の共演を見せる「組曲虐殺」も楽しみだなー。

 

前置きが前置きではなくなりつつありますが、2020年の公演が決まったので、2019年時点のエリザベートの好きなところを羅列しまーす!!!

エリザベートで好きなところ〜

f:id:kyanakoforyou:20190916122319j:image

不幸の始まりのトートの身振り&歌

まず思ったのは客席に閣下がァァァー!ということ。あの場面では舞台下の下手のところに佇んでいらっしゃるトート閣下。二階から見ていて、確実に目の前の席にいたら失神するか堪えきれずに絶叫するに違いない、どちらにしても周りの方に迷惑をかけるし命拾いした…と思った。そして動きの端正さと無機質さが、「あ、この人は異世界の人だ」と思わせる。儀式的な舞と確信に満ちた表情。スッと伸びる腕。切れ長の目。普段の優しそうな芳雄さんのお顔とは明らかに異なるギラついた表情。はあ、ギャップ萌え。観ている最中に、私は結局のところトート閣下と芳雄さんのどちらがより好きなんだろうか、とか余計なことを考えてしまった。

芳雄さんの節回しで好きなのは「めつぼう〜」「みなもと〜」のところ。撃ち抜くような力強さと、それでいて抑えた感じが怖い。あと「少しずつ教えよう」の噛みしめる感じも良いですね。そうなると、ほぼトートのパート全部ですね。勿論最後の高笑いも大好きです。劇場で見てると色んなところから色々な「はっはっはっは……!」っていう笑い声が聞こえて楽しいです。3D高笑い。

あと、幸せの絶頂であるはずのエリザベートの結婚式が、実は不幸の始まりだった……というドラマティックど真ん中な設定もたまらないです。トートはそのことを知ってたんだか知らなかったんだか。

というのも、おそらく「不幸の始まり」のトートとしては、“俺にはこの結婚がうまくいかないことなどわかっている”みたいな根拠のない確信というか、どうせ最後は俺のものにみたいな、変な自信は絶対持ってるんだけど、なんつーか、全てを知っているわけではないのかな、と。事の全てを知っているのはあくまでストーリーテラーのルキーニであって、エリザベートが木から落下した時に死なせずに命を許した、そして愛に目覚めた時点でトート自身の思惑にも狂いが生じ始めていたのではないかと思うのです。運命の大きな歯車の中に、ときの女王だけでなく闇の帝王も巻き込まれていた。運命っていうものの不確かさと劇的な感じが伝わってゾクゾクします。

あと、一幕最後の肖像画ドレスも大好きだけど、ウエディングドレスもかわいい。

f:id:kyanakoforyou:20190916123742j:imageクリアファイル&キャラクターメモ

体操室の全て

シシィが吊り輪でトレーニングしようと思ったら体調不良で倒れてしまう場面。これは、吊り輪が出てくるところから終わりまで全てが好きで好きで仕方がない。シシィが体操するときの衣装って、タイブラウス&コルセット&ジョッパーズパンツみたいなやつなんですけど、あれ高貴な体操服な感じがして素敵。で、トートが医者のドクトル・ゼーブルガーを装って登場するんだけど、その怪しげな空気感。じわじわ追い詰められるシシィ。「脈は?微熱が。青い顔色」って言いながらシシィのブラウスのタイをほどいたりコルセットを外したりしていくドクトル・ゼーブルガー(トート)。あーやーしーいー!!!

 

そして何と言っても、

シシィ「……命を絶ちます。」

トート「……それが良い。エリザベート!待っていた!!」

から始まる「今こそ!出かけよう、黄泉の国へ〜〜♪♪♪」

 

……ちょっとトート閣下いきなり浮かれすぎでは?!?着ていたコートとハットをバサッと脱ぎ捨てて、アラジンのホールニューワールドばりに二人の世界へと持っていこうとするトート様(このときの衣装はスケスケのブラウス)。

いやいやシシィは今夫の不貞発覚したばっかりやねん。しかも体調も悪いねん。確かに死にそうではあるけど本当に死にたいわけではないんやで。そら「待ってよ〜〜!」言うわ。ちょっとお待ちなさいよ。

でもそんなことはお構いなしのトート閣下。さっきまでシシィが横たわっていたベッドに勝ち誇った顔で足を伸ばしています(足が長すぎる)。このときのトートの周りにはキラキラオーラが見える、ウキウキキラキラオーラ。ちなみにトート様の登場ポーズ、この場面以外にも何かと足を伸ばしがちで、どんなに装置が斜めになっていても変わらず腰掛けて足をのばしている(芳雄さんは傾斜がきつくてたまに滑りそうになるとラジオで言っていた)。

全然笑える場面ではないのですが、ちょっと色々こんなことを考えて、フフフフ、ニヤっとしながら見てしまった。この場面の最後に、エリザベートにきっぱり「違う!」と言われるところまでしっかり好きです。凛としたエリザベートと、一瞬呆然としてから、フンってなるトート。しかも、このときはこんなにすぐ黄泉の国に連れていこうとしたくせに、後になって息子のルドルフを亡くしたシシィが「連れて行って!」と懇願してもその時は連れて行かないんだよね。どんだけツンデレなんだよ、トート様。

f:id:kyanakoforyou:20190916123813j:image

日比谷シャンテコラボ。チケットホルダー欲しくて頑張ったのでシャンテに詳しくなった。 

ゾフィーの死

これはトート閣下が、と言うよりも、ゾフィーの苦悩も垣間見られると言う点で良い場面。世継ぎに対して厳しく、冷酷に教育をしてきた皇太后ゾフィー自身も、宮廷の中で自由を制限されてきたはずだと言うことに気がつく。息子のフランツから見放されて、「優しさより厳しさを 心殺して努めたわ」って死に際に言い残していくなんて、本当に切ない。ゾフィーだって“母親”で、“母親”としての子育てを望むシシィに共感していた部分も本当はあったのではないか、我が子や孫をしつけている時も本当は辛かったのではないか、と思う。抑圧に耐え抜くために愛情を押し殺してきたゾフィーは、どこかで自由を求めるエリザベートが羨ましかったのだと思う。

 

本当はこの3つ以外にも好きな場面いっぱいある。ルキーニが皇室グッズを叩き売りながら歌う「キッチュ」はテンション上げ上げで拍手するし、フランツがエリザベートに愛の証として首飾りをかけてあげるところとか、1幕終わりの、エリザベート+フランツ+トートの「私だけに」三角関係三重唱とかはうっとりしながら観ている。「闇が広がる」を聴くと、「闇、広がったなあ」としみじみする。

f:id:kyanakoforyou:20190916123555j:image

エリザベートプラスうちわ&キラキラキーホルダー

ちなみに私が観劇した回がイープラスの貸切公演で、イープラスとエリザベートのコラボレーション「エリザベートプラス」のうちわを配っていた。カーテンコールには、愛希さんと芳雄さんが「エリザベートプラス」のうちわを持って登場した。愛希さんは、1幕の終わりの扇を掲げるポーズ、このうちわでやろうかと思いました、とおっしゃっていた。お茶目でかわいい。初めて愛希さんを生で拝見しましたが「ちゃぴちゃん」と言うあだ名がぴったりだなと思いました。

2020年、初演以来20周年のアニバーサリーイヤーにも、また「エリザベート」を観劇したい。生身のエリザベートに、トートに会いたい。今から徳を積まなくては。

灰色の海が色を得た - 「聖なる海とサンシャイン」THE YELLOW MONKEY

トリップした。

 

自分自身の記憶の中へのトリップ。それは「あーこんな事あったな」レベルだと頻繁にあるが、その時見た映像と温度、気持ちまでが鮮明に蘇る、頭の中の時間が戻る感覚は、どうやら音楽を聴いている時に呼び起こされやすいようだ。

 

聖なる海とサンシャイン

聖なる海とサンシャイン

 


THE YELLOW MONKEYの「聖なる海とサンシャイン」を聴くといつも色の無い高校時代を思い出す。

 

記憶の中の高校時代はなぜかいつも曇っていて、制服もグレーのブレザーとスカートだった。友達はいないようでいたけど、いるようでいなかった。一緒にお昼を食べる子も一緒にバスに乗って帰る子もいた。でも、ちょっとしたグループワークとか、ちょっとした体育の時間とかに私と進んで組んでくれるような子はいなかった。

別にそんなことでいちいち傷ついたりはしないのだけど、みんな何がそんなに楽しくて、Aクラス最高〜とか言ってるのか、本当に理解できなかった。そこに憎しみとか恨みはおそらくなくて、ただ今思うと常に寂しくて、あと理由のない悲しさに気付かないようにしていた。なんか、理由のない悲しさって呪いの口実のようだね。

 

印象的だったのは、クラスの授業時間を使って文化祭の準備をしていた時のこと。楽しいとも楽しくないとも思わず、なんとなく隣にいた子と話しながら作業していたが、突然その場から消えたくなった。それまで、どんなに嫌な授業があっても、苦手な子とグループワークをしなければならなくても、決してサボったりしなかったし、そもそも普段はサボったり逃げたりすることを思いつきもしなかった。もっとサボって映画見に行ったり図書館に行ったりするべきだったとすら思う。

でも、何が起こった訳でもないのにその文化祭準備の時だけは、もうこのままこの場にいるのが耐えられない、と確かに感じて、その後すぐに全ての思考と動作がストップした。話していた隣の子に大丈夫?とか言われたような気もする。

次の瞬間にはトイレに行って顔に日焼け止めクリームを塗ったくり、教室にある鞄を取って職員室に直行した。私が苦手だなあと常に思っていた、明るい担任のおっさん(顔は水谷豊似)はその時離席していて、その代わりに学年主任に、体調が悪いから早退したいと申し出た。体の調子はどこも悪くなかったはずだが、学年主任の先生からは「なんだか顔色が悪いな?!早く帰りなさい」と言われた。顔色が悪いのは、恐らく直前に塗った日焼け止めクリームのせいだ。

 

人気の無い学校周辺、余裕で座れるバスと、通学時間とは全く異なる風景を目の当たりにしながら、空っぽになった頭の中をどうするでもなくただ家へと向かった。

 

たったそれだけの思い出だが、あの時に表面化した虚無感がそれ以来濃くなったり薄くなったりを繰り返していて、振り返ると高校時代は間違いなく灰色の時代だった。

 

f:id:kyanakoforyou:20190707225109j:image

↑中学生の頃から使い続けているiPod。もう懐かしいのもいいとこ。未だに超元気。

 

THE YELLOW MONKEYの曲を聞き始めたのも高校時代。当時は曲を網羅して聞いていた訳ではなかったのだが、「聖なる海とサンシャイン」の、なんとなくの異質さと虚無感が大好きで狂ったように聞いていた。聞いている間だけは、重たく広がる、どろっとした海の中に身を投じているような開放感を感じられた。暗いトーンで撮影されたPVの雰囲気も、色のなさに何故か共感してしまって好きだった。

 

f:id:kyanakoforyou:20190707224906j:image

あれから約10年、さいたまスーパーアリーナで聖なる海とサンシャインを聞くことになろうとは全く予想していなかった。THE YELLOW MONKEYが再集結した後も、なんとなくライブではやらなさそうだと思い込んでいた。

 

エマのギターが綺麗すぎて、最初「聖なる海とサンシャイン」だと気付かなかった。私の中でのこの曲の位置付け、どんだけ暗いイメージなんやろか……。聞き入っているといつも通り、身体まるごと過去へと持ってかれたが、「色がある!」という新鮮な気持ちがあった。色がある。色があって動きがあって、私の中に新いものとして取り込まれていく感覚。目の前の海はどろっとはしていなくて、悲しさや苦しみを包括したまま循環していた。

 

なんかそうやって、いなかったけど側にいてくれてた旧友みたいな感じで、この曲は私に寄り添ってくれた。そして多分THE YELLOW MONKEYも私も大人になったのを感じた。感じてしまった。もう私は、何かの引き金を引いたり何かを燃やしたり、破壊的な衝動はあっても行動には移さない。そして多分彼らも。だって大人になったから。THE YELLOW MONKEYは成熟した音楽を、私はそれらしい日常を手に入れたのだ。

でも、それでも彼らはきらきらしていて、貪欲で、華やかでかっこいい。そして、ちょっと妖しくてちょっとズレてる。今、どうしようもなく、前を行く彼らのような、ちょっとズレてる大人になりたい自分がいる。

椎名林檎と、「女」であることについて考えた

ライブ「(生)林檎博'18 −不惑の余裕−」をさいたまスーパーアリーナに見に行ったのだけど、林檎のライブに感極まったし、思わず自分の人生走馬灯モードになってしまった。

f:id:kyanakoforyou:20190311003207j:image

私はあまり性別どうこう、という考え方は持ちたくないと考えているのだけど、それでもどうしても物理的に、そして対社会的に女でいることが辛いと、ここ最近より一層考えるようになっていた。

 

しつこくお酒を飲みに行こうと声をかけられて、お酒を飲んだ後に何が待っているのか、過去の私は知っておくべきだった。

また、信頼できるかもと思っていた相手が、飲んでいる時にわざと終電を逃して家やホテルに誘導しようとする事は、世間的にはあっておかしくない事らしい。

それでも周りの友達もちゃんと恋愛を楽しんでいるし、恋愛しなきゃと躍起になって、婚活パーティーに参加してみた時に感じた、"品定めの目線"。

 

これまで私が、恋愛や性愛に躓いてきた本質的な原因はそこではないと思うが、女の形をした自分を呪ったり、フットワークの軽さを履き違えた自分の軽率さを後悔したりした。少なくとも私にとっては、恋愛は楽しいものではない、という実感を得た。シンプルに、なんか別に楽しくなかった、そして疲れた。 

なぜ、1人で生きていくことや、結婚という選択肢を選ばずに生きていくことに対して「かっこいい」って思ってくれる人が増えないんだろう。何歳になっても結婚していない人は「どっかに問題ある」んだって。どういうことなの、それ。そんなに結婚って確かな基準なわけ?

特に、セックスや恋愛に関しての「嫌なこと」に対して我慢を強いられがちなのはなんでなんだろう。大多数の人が持ってる欲求を持たないこともあるって、友人にすら理解してもらえずに「ズレてる」という言葉で片付けられるのを、これから先も見過ごしていかなければならないのか?

社会人になって2年を過ぎたあたりから、友人と飲みにいった時のもっぱらのトピックは「結婚」になった。私たちの間では「最近どうなの?」は、「良い人できた?」か「彼氏とどうなの?」という意味になる。

私の人生計画の中で仕事が一番大切であっても、「最近どうなの?」に対して仕事の話をしようものなら一気に興ざめになるし、「へえ、大変そー(どうでもいい)」って必ず言われるだけ。別に友達と仕事の話をしたいわけでもないけどね。なんか、会社の人に言えないこととかもあるし、良いかなと思っていたんだけど。あと、自分が選ばなかった男をむやみやたらに勧めてくるのも、もうやめてほしい。全く望んでいないし、私が卑屈モードになっていると特にマウンティングされている気分になる。なんか振り返って書いている今もしんどくなってきた。

私が自然に私らしくいることが、まさかこんなに難しくなるとは思っていなかった。友人が悪いとか、社会が悪いとか、そんな事を言うつもりはないけど閉塞感がすごくて潰されそうだ。思春期ばりのモヤモヤメンタルなんですが、これがいわゆるこじらせメンタルですか?こじらせって言われるの腹立つから思春期ばりモヤモヤメンタルの方が良いと思います。こじらせより厨二病の方がまだ良いな。

椎名林檎の曲を大人になってから改めて聞いてみると、椎名林檎は女に生まれた事で生じるある種のしんどさや呪いのようなものを知っていて、それを普遍的に、なおかつ平らにして表現してくれているんじゃないか、と思うようになった。刺すような鋭さはもっているけど、もう攻撃的じゃない。柔らかくも強い表現ができる、というところに彼女の凄さがある。積み重ねてきたキャリアと、ポップス作家であることへの堂々とした誇りを感じる。

ありきたりな女

ありきたりな女

  • provided courtesy of iTunes

カーネーション」「ありきたりな女」「人生は夢だらけ」は、これからもずっと一緒に歩いていくような曲だな、と改めて実感した。一回もう、色々諦めよう。前向きになるために。自由になるために。林檎の生歌を聞きながら、さいたまスーパーアリーナでそう思った。

  

獣ゆく細道

獣ゆく細道

  • provided courtesy of iTunes

 

あと、「獣ゆく細道」は本当にクリーンヒット!で痛快な曲だったなと思う。エレカシ・みやじの隠された(?)ジャジーな魅力を引っぱりだして、才能と才能のせめぎ合いを見せている。私の中では椎名林檎宮本浩次に挑戦状叩き付けてるようなイメージです。林檎博で本物のデュエット見る事ができて本当に嬉しかった。椎名林檎の個性に喰われず自らのパワーにしていくみやじ、マジで凄い人だと思ったし、それでいて横にいる椎名林檎も涼しげな空気感出してるの、ヤバい×ヤバいの相互作用……と思っていました。

「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。

「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。

 

 

ちなみに……椎名林檎から話題がズレますが、小川たまかさんの『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』という本も、私のモヤモヤメンタルを前向きな方向性に導いてくれた。「あれは私が悪かったんだ、落ち度があったんだ」みたいな自己嫌悪や後悔を、そういう事ではないとはっきり言い切ってくれる。綿密なリサーチと、著者の視点が明快に書かれていて、読んで本当に良かったと思った。

がむしゃらな時代は、終わった

今週のお題「2019年の抱負」

 

2018年とさよならしてやってきた2019年。365日過ごせば自動的に節目がやってくるのは、とても有難い。なんか変わった気がして、なんか新しい気持ちになって、占いの方向性も変わって、プチリセットができる。

2018年、文を沢山書くと宣言したものの全く更新していませんでした。だから、2019年は宣言しない!笑

でもきっと、2019年は自由を手に入れるために奮闘する年になる。

それは、タイトルの通り私のがむしゃらな時代は終わったからです。

 

学生時代の友達2人と、年末仕事納めの後に飲んでいた時。咳込むほど煙い店の中、ケミカルな食べ物が並んだテーブルを前にした私と、友達の表情は明らかに違う。片やもうすぐ彼氏ができそうと話し、もう1人は、今の彼と結婚するかも、と嬉しそうに話していた。

一方、その時の私の頭の中は仕事の事で一杯だった。なぜか年内最終日に行われた評価面談でなされた評価に納得できずにいたから。しかも面談の場で反論することすらできなかったのが、悔しくてたまらなかった。

そういう時、私の語彙がマジでマイナスになる。頭の中は上司に対する安直な悪口だらけだったし、友人への受け答えも徐々にマイナスになっているのが自分でわかった。本当は楽しく話したかったのに、うまく振る舞えない自分にも腹が立ってきて悪循環に陥ったので、友達のめでたい話に割って入って自分のやりようのないイラつきを全て話して謝った。

 

その時に、友達のうちの1人から言われたのが「難しいよね。もうアラサーだから、がむしゃらにやるだけの時代は終わったんだね」。

楽しい飲みの雰囲気をぶち壊しておいて不謹慎だが、そう、本当にそうだなと思った。友達、良いこと言う。

がむしゃらに我を通すだけでは、結果的にうまくいかなくなる。ただ目の前にある事をやるだけでは、もう前に進めない。考えてみれば当たり前だ。

評価に関しては不本意だし、はっきり言ってモチベーションもだだ下がりになっていたところだったが、「やり方を変える」というシンプルな方法で、道が開けそうな気がしている。

理想は、あらゆる抑圧を跳ね除けて自由になること。望まない忖度はもうたくさんだし、押し付けの婚活もいらない。仕事も良いムードを保っていきたい。

エリザベートの「私が踊る時」ばりの「勝ったのね」を言い放つことができるように(?)、自由に向けて2019年精進します。

 

f:id:kyanakoforyou:20190103225527j:image